笑いでニッポンを元気に――。吉本興業グループは27日、都内の本社で「あなたの街に“住みます”プロジェクト」を発表。所属するお笑い芸人が、地域活性化のため全国47都道府県に居住することになった。東日本大震災で大きな被害を受けた宮城、岩手、福島の各県にも芸人が住み、笑顔を届ける。
吉本は、来年4月に迎える創業100周年のテーマとして“地域社会とエンターテイメントの共創”を掲げる。今年4月には、47都道府県から各1名ずつ“エリア担当社員”が入社。これに続いて、芸人も各都道府県に実際に住み地域に貢献していく。
会見には、各都道府県に居住することになった“住みます芸人”47組が“甲子園形式”で元気に入場。応援に駆けつけた西川きよしから「小さなことからコツコツと頑張っていこう」とエールを受け、気炎を上げた。
宮城に住むことになったけんぞうは「祖母が住む宮城にこの企画を通して何かの力になれれば」と話し、岩手出身のコンビ・アンダーエイジは「震災があって、この企画がなくても帰りたいと思っていた。一生懸命やりたい」と故郷への恩返しを誓った。福島に向かうコンビ・ぺんぎんナッツは「今だからこそ笑いを届けたい」と力強く話した。
吉本が全社を挙げて臨むプロジェクト。会見には、弟子3人を送り出した桂三枝のほか、島田紳助、ダウンタウン、明石家さんまからもビデオメッセージが寄せられた。
選ばれた芸人たちは5月13日に東京と大阪で引っ越しセレモニーを行った後、現地に向かい、地域に密着した活動を開始する。プロジェクトの公式ホームページでは、芸人を生かして各地域を元気にするための企画公募が開始された。