落語家・立川談志さん(享年75歳)の訃報を受け、各局で追悼番組が企画されている。BSフジでは、談志さんが生前残したロングインタビューを26日夜に急きょ再放送することに決めた。
高座の風雲児と呼ばれた男が、現代日本に向け送ったメッセージをもう一度聞きたい。談志さんとの別れに際し、2008年3月に放送したロングインタビュー番組「メッセージ.jp」を再び視聴者に届ける。
番組では、談志さんが落語に生きた自身の半生を振り返っているほか、当時の落語ブームや日本社会、さらには若者に対して、歯に衣着せぬ言葉で意見している。今となっては貴重な記録でファンならずとも必見だ。
談志さんは現代の若者に向けこう言い放つ。「若者に前途があるって、ありゃしないよ。しいて言えば時間があるだけの話だよ。前途なんてあるものか。てめぇで考えろ、そんなもの」。一方で「価値観を共有する気があればいつでも話をしてあげるし、聞くし、それを今までもやって来たということは言える。素晴らしいジョーク、映画、未来の話など、いろいろな価値観の共有というのは、とっても面白いことだと思う」とも。
落語の天才だっただけでなく、きっての毒舌家でもあり、にもかかわらず誰からも愛され慕われた談志さん。その理由がここにある。BSフジの立川談志さん追悼特番「メッセージ.jp」は、11月26日午後6時放送(55分間)。