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競馬界待望、強い逃げ馬ミッキーアイル (vol.158)

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競馬界待望、強い逃げ馬ミッキーアイル (vol.158)

2014年05月12日

日曜日のNHKマイルカップはミッキーアイルが逃げ切り勝ち。今朝のスポーツ各紙にも、その強さに絶賛評が並びました。

単勝は1.9倍。G1で圧倒的な支持を受け、他馬の厳しいマークを受けながら、府中の525mの直線を逃げ切る。おそらく日本競馬で最も難しい勝ち方がこれじゃないでしょうか。

今回は決して楽な競馬ではありませんでした、終始2番手のホウライアキコに突っつかれ、直線で追い出した後もいつものような鋭い反応が見られず。普通、強い馬でもここでバテてしまうものですが、ミッキーアイルはここから抜かせないのが凄かった。苦しくても根性でしのぐのが真の強い逃げ馬。距離は違えど、まるでカブラヤオーのようでした。

嬉しいのは、陣営がこの馬の個性を生かして育成している点。無理に抑えず好きに走らせ、「逃げてダメなら仕方なし」という潔い競馬をさせていることに好感が持てます。競馬はただ強い馬だけでなく、個性派の存在も不可欠。

数年前のきさらぎ賞をリーチザクラウンで逃げ切った武豊騎手が、インタビュアーに「逃げる形となりましたが…」と質問され、「逃げちゃダメですか?」とムッとして答えことは有名ですが、このインタビュアー(岡安さん)の認識が、現在の競馬界の共通認識でもあると思います。将来G1で活躍できそうな馬に関しては特に「逃げちゃダメ」という風潮が強いです。

現在は、後方で脚を溜めて直線で末脚を爆発させるレースが美徳とされていますが、そんな馬ばかりじゃ見ている方はつまらない。ミホノブルボンやサイレンススズカや伝説的に今も語られているのは、逃げ馬に競馬ファンが魅了されるからでしょう。

近年でもシルポートのような個性派はいましたが、G1で1倍台の人気を背負い、実際に逃げ切った馬は、長らく記憶にありません。それが直線の長い東京競馬場ならなおさら。おそらく、ミッキーアイルは今後競馬界でも屈指の人気馬になっていくと思います。個人的にも応援したくなる一頭です。次は安田記念のようですが、今後も逃げにこだわり、ハラハラドキドキするような競馬を見せてほしいものです。


平池アイコン(サイト用).gif平池由典(ひらいけ・よしのり) 映画部記者 兼 サイト事業部所属
 映画・DVDの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。

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