先週の桜花賞、ハープスターの勝ち方は驚きましたね。大阪杯のキズナといい、「大丈夫かいな?」という位置から差し切るのだから恐れ入ります。一生懸命に穴馬探しをしている当方としては嫌になっちゃいます。
これでディープインパクト産駒が桜花賞を4連覇。お父ちゃんになってもディープは凄いな~という感じですが、見逃せないのはハープスターの母系です。母親のヒストリックスターは、2冠牝馬ベガの仔。ハープスターはベガの孫にあたります。
一昔前は、「名牝の仔は走らない」なんてジンクスがありましたが、今はそんな迷言は化石となっています。しかし、そのジンクスを払拭し始めたのは、ちょうどベガの頃からではないかと記憶しています。自身は桜花賞とオークスを勝ち、母親となってからも大活躍。
初年度産駒のアドマイヤベガはご存じダービー馬。続くアドマイヤボスもセントライト記念を勝ち、3番仔アドマイヤドンはダート最強馬として知られています。アドマイヤベガは父親になってからも桜花賞馬キストゥヘヴン、マイルCS馬ブルーメンブラットを輩出。2000年代前半は、最も注目される新馬はベガの産駒と言っても過言ではありませんでした。
ところが、ベガは意外に産駒が少なく、遺した馬は5頭。そのうちのエース、アドマイヤベガは急逝し、ボス、ドンの種牡馬成績はいまひとつ。ボスはすでに乗馬となり、ドンは11年に韓国に輸出されています。また、オープンで活躍したキャプテンベガは種牡馬になれなかったようで、正直なところ、最近ベガの血筋は存在感が薄くなっていました。
そんな中で、ハープスターの登場は久々に「ベガの系統ここにあり!」というところ見せつけたと思います。ヒストリックスターは競走馬にはなれなかったですが、母親として大仕事をやってのけましたね。
さて、変わって今週の皐月賞ですが、ここにも実はベガの系統が。前哨戦の若葉ステークスを勝ってきたアドマイヤデウスがその馬。「種牡馬成績はいまひとつ」と先述したアドマイヤドンの仔です。ここでこんな有力馬が出てくるなんて…韓国からドンを買い戻した方がいいんじゃないでしょうか。今回の皐月賞は混戦模様なので、デウスもチャンスは十分。2週連続でベガの血筋が大暴れする可能性ありです。