95年の牝馬クラシック戦線。桜花賞はワンダーパヒューム、オークスはダンスパートナー、エリザベス女王杯はサクラキャンドルが勝ちました。日本ダービーよりもオークスの方が走破タイムが速く、ダンスパートナーが菊花賞に出走して1番人気になったように、牡馬よりも牝馬の方がレベルが高いなんて言われることもあった世代でした。(サンデーサイレンスの初年度産駒という日本競馬の転換期的な世代でもありました)
そして、その世代の主役はワンダーやダンス、サクラの3頭ではなく、間違いなく「ライデンリーダー」でした。オグリキャップも輩出した笠松から10戦10勝の鳴り物入りで中央に参戦。桜花賞トライアルの4歳牝馬特別を圧勝し、ライデンフィーバーが起こって以降は、勝っても負けても大きな注目を集め、この世代のシンボル的な存在だったと思います。
ただ、結局中央での勝ち鞍は4歳牝馬特別のみ。古馬になってからは地元笠松に戻っても勝てなくなり、現役引退後、繁殖馬としても目立った成績は挙げられませんでした。競走成績だけ見れば、それほど「凄い」馬ではありません。(地方馬としては十分強いですが)
ただ、安藤勝己騎手が中央に入ろうと思ったきっかけになった馬でもあり、その後に続々と地方騎手が中央入りする道筋を作りました。いまだにアンカツの馬と言えば、ダイワスカーレットやキングカメハメハを差し置いて「ライデンリーダー」がパッと頭に思い浮かぶ人も多いんじゃないでしょうか。笠松ではライデンリーダー記念というレースも作られたほど。そして中央では「ライデンダーリン」という便乗?した名前の馬も走っていました。
笠松の先輩・オグリキャップのような伝説的な馬にはなれなかったですが、今も競馬ファンの記憶に強く残っている名馬です。今朝、病気で死んでしまったというニュースが流れていますが、お疲れさんと言いたいです。