R-1ぐらんぷり、落語家が10年ぶり決勝進出! 桂三度と三遊亭こうもり
2013年01月31日
第11回目を迎えた毎年恒例のピン芸日本一決定戦「R-1ぐらんぷり2013」の決勝に、落語家が2人残った。桂三度(元・世界のナベアツ)と三遊亭こうもり(元・末高斗夢)が、スギちゃん、キンタロー。らに並んでファイナリスト12人に入り、落語家の意地を示した。「R-1」の決勝に落語家が進むのは、第1回大会の桂三若と笑福亭三喬以来で、10年ぶりとなる。
「R-1」の“R”は落語のRからつけられたもので、当初は座布団の上で漫談を披露するルールがあった。しかし、ルール変更で一人話芸ならなんでもありになったこともあり、落語家が決勝まで残ったのは第1回の三若と三喬だけ。その後9年間、落語家が活躍する姿はなかった。その壁をタレントから転身した三度とこうもりの2人が破った。
ともに落語に魅せられ、2011年にそれまでのキャリアをなげうった。三度は、上方の桂文枝(入門当時・三枝)に、こうもりは江戸の三遊亭好楽に、それぞれ弟子入りし、修業に励んできた。まずは決勝進出で師匠に恩返し。本番では、持ち時間3分に落語の面白さを凝縮させ優勝を目指す。
三度は、ナベアツとして出場した2008年の第6回大会で3位に入った経歴の持ち主。こうもりも、末高として過去に準決勝まで進んでいる。落語家となり「R-1」への再挑戦。スギちゃん、キンタロー。の対決に話題が集まるが、日本伝統のピン芸の輝きに注目したい。審査員のひとりとして、文枝も戦いを見守る。
1月31日に都内で行われた発表会見で、三度は「(審査員を務める)文枝師匠にお前には得点はあげないと言われた。師匠をイスから転げさせるくらいの笑いをとりたい」、こうもりは「優勝して二つ目に昇進したい」と意気込んだ。
決勝の模様は、2月12日午後7時から関西テレビ・フジテレビ系で生中継される。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。