映画「ジョゼと虎と魚たち」からNHK連続テレビ小説「カーネーション」まで優れたシナリオを連発する脚本家・渡辺あやと新人若手監督がタッグを組んだ映画「カントリーガール」が、5月5日(土)より渋谷ユーロスぺースで公開される。京都国際学生映画祭から生まれた自主制作・自主配給作品で、昨年の京都先行上映に続き、東京で劇場公開される。初日は舞台挨拶が行われる。
人気脚本家と相対し、長編初メガホンをとったのは、85年生まれの小林達夫監督。早稲田大学川口芸術学校在学中に撮った短編「少年と町」が、07年の京都国際学生映画祭でグランプリを獲得。同映画祭で審査員を務めていた渡辺から才能を絶賛され、本作「カントリーガール」の製作に結びついた。
京都で撮ることだけを先に決め、意見交換を経て、渡辺がオリジナル脚本を書き下ろした。伝統文化に無関心な男子高校生が、見習いの舞妓に想いを抱き、変化していくという物語。舞妓が観光都市のアイコンとしてではなく、日常の中で“突き刺さるような”異物感を放つ存在として登場。一方で、繊細な友情など高校時代特有の空気感を丁寧に切り取り、新しい視点から京都を描いた青春映画に仕上がった。
出演は、主演の服部知をはじめ、久場雄太、藤村聖子、鎌田彩、松本錬太郎、藤村光太、浅田麻衣、俣木千里、濱崎大介、新舩聡子、高嶺剛。舞妓役の藤村(「天然コケッコー」)をのぞき、ほとんどが演技初経験というフレッシュな面々が奮闘した。京都のユースカルチャーのベースとなる多数のカフェがロケ地として登場し、向井秀徳プロデュースのバンド「Suisei NoboAz」の音楽が劇中を彩る。
(あらすじ)高校生のハヤシ(服部)は、京都の過去や伝統に興味がなく、ある喫茶店オーナーの「新しい芸術空間をつくろう」という構想に魅せられ、外国人観光客を騙しては金を稼ぎ、資金づくりに励む日々。だが、あるときすれ違った田舎から出て来て舞妓見習いをしている女の子“カントリーガール”(藤村)に恋に落ちる。仲間との関係、オーナーとの計画、日常が少しずつゆらぎ始める―(70分)。
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