日本を代表する女優たちが共演する舞台「8人の女たち」の製作会見が13日、都内で行われた。“8人の女”に扮するキャストは、あまりの豪華さで全員が主役の扱い。浅野温子、荻野目慶子、加賀まり子、大地真央、戸田恵子、マイコ、牧瀬里穂、南沢奈央と異例の“あいうえお順”で発表された。最年少の南沢は、思わず「“あ”で始まる名前じゃなくて良かった……」と胸をなでおろした。
ベテランの荻野目にして「ちょっと震えた」という顔ぶれで、キャリア十分の牧瀬ですら「こんなに不安になるとは……。でも、やらないよりやって粉々になった方がいいでしょう」と話すほど。これが舞台初挑戦ともなるマイコは「皆さんの名前を聞いて、私は出ちゃいけない人だろうと思った」、南沢は「心臓が飛び出るくらい緊張しています。今朝は鼻血が出ました。デビュー以来です」と笑わせた。
「8人の女たち」は、仏作家ロベール・トマが1961年に書き下ろした戯曲が原作。クリスマスの大邸宅で発生した殺人事件をきっかけに、容疑をかけられた8人の女たちが互いを探りあっていくさまを描いた密室推理劇。本国では、2002年にはカトリーヌ・ドヌーブら豪華女優が出演して映画化され、ベルリン国際映画祭の銀熊賞を受賞している。
浅野は「2011年のクリスマスを素敵に過ごせしてもらえるような舞台にしたい」と意気込み、大地は「ミステリーだけどコメディの要素がたくさんある。幅広い年齢の人に見てもらいたい」とアピール。加賀は、座長役に推されながらも「8分の1になるつもり」と謙虚な姿勢。女優8人がそろう舞台裏も気になるが、戸田は「みんな“男前”だからつかず離れずできるのでは」と話していた。東京公演が12月9~25日にル テアトル銀座 by PARCOで行われ、来年1月に大阪と名古屋でも上演される。