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「ばかもの」、金子監督ら完成披露

【FREE】「ばかもの」、金子監督ら完成披露

2010年12月10日
「ばかもの」完成披露試写会.jpg ゴー・シネマ配給「ばかもの」(製作:東北新社、制作プロダクション:東北新社クリエイツ)の完成披露試写会が8日、有楽町朝日ホールで行われ、金子修介監督、主演の成宮寛貴、内田有紀が登壇した。

 同作品は、芥川賞作家・絲山秋子の同名小説(新潮社刊)の映画化。成宮演じる気ままな大学生・ヒデと、強気な年上の女・額子との、10年にわたるラブストーリー。原作者の絲山氏が居を構える群馬県高崎市を舞台に、生きること、愛することの哀しみと歓びを描き出す。

 19歳大学生のヒデは、ぶっきら棒だけど率直な額子と初体験し、のめりこんでいく。突然、額子は一方的にヒデを捨てる。ヒデは呆然としたまま卒業、就職、新たな恋もするが、虚しさだけが募る。いつしかアルコールに頼るようになり、墜ちていく。一方、額子もその頃、むごい運命の中を懸命に生きていた。そして10年後、2人は再会する。片腕になった額子。その姿にたじろぎながら、ヒデは額子に惹かれずにはいられない…。

 共演は白石美帆、中村ゆり、浅見れいな、岡本奈月、浅田美代子、小林隆、池内博之、古手川祐子。製作総指揮:植村伴次郎、エグゼクティブ・プロデューサー:奥山和由、プロデューサー:沖元良、中林千賀子、脚本:高橋美幸、撮影:釘宮慎治、照明:田辺浩、美術:高橋俊秋、録音:尾崎聡、編集:洲﨑千恵子、音楽:MOKU、主題歌:shela「めぐり逢い」。12月18日より有楽町スバル座、シネマート新宿他全国RS。

▼金子修介監督の話 原作を読んで、額子の強烈なキャラクターを誰にしようかと思った時、内田さんが浮かんだ。成宮くんとも以前から一緒に仕事がしたかった。2人を含め出演者の殆どは、最初の希望どおりのキャストが揃った。2人の演技が素晴らしく、胸に沁みる映画になった。

▼成宮寛貴の話 10年の歳月は長い。人は1、2年でそんなに変わるものではなく、微妙な変化を演じ分けるのは難しい。階段を少しずつ昇るように、シーン毎に最初から台本を読み直すくらい、慎重に取り組んだ。この映画を見て、時には愛について、じっくり考えてみてほしい。

▼内田有紀の話 額子はぶっきら棒に見えて内面は繊細。そのギャップが魅力的。額子のダメな部分が愛おしく、最後まで大事に演じたいと思った。愛というものを、一言で表現するのは難しいが、映画を見て何か心に引っかかるものがあれば、それを持って帰ってほしい。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。