レポート:第6回エンターテインメント・エキスポ香港
2010年04月14日
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●「アジア・コンテンツ・ビジネス・サミット2010」 2日目となる23日は、「アジア・コンテンツ・ビジネス・サミット2010」(ACBS)に参加。午前中、参加国の中国、香港、韓国、マレーシア、シンガポール、タイ、そして日本の代表者によるワーキング・セッションが行われ、議長は香港のサロンフィルム・チェアマンで、香港国際映画祭名誉事務局長のフレッド・ワン氏が務めた。
↑中央がワン氏、右が信谷氏
日本からは経済産業省 商務情報政策局 文化情報関連産業課長の信谷和重氏らが出席し、昨年秋に日本で締結した「ACBS共同宣言」におけるその後の具体的な活動報告や、このアクション・プランによるコラボレーション・プロジェクトについての10項目の提案をしイニシアティブをとった。参加各国は、特に共同のコンテンツ・ポータルの確立、人材育成の具体的な枠組み作りの必要性、ネットワークインフラのアップグレード、コンテンツのためのグローバルファンドの設立などについて賛成を示した。
●ACBS記者会見&ワーキング・セッション↑ACBS記者会見に登壇した各国代表メンバー
続いて、場所を移してACBSの記者会見を行い、ワーキング・セッションの結果について報告。また、日本から角川グループホールディングス会長の角川歴彦氏が登壇し、日本のコンテンツ産業の現状について説明した。
↑左からTDCのR・イップ副総裁、角川氏、信谷氏
さらに、午後には“メイド・イン・アジアのためのコラボレーション”と題した「ACBSオープン・セミナー」も開催。ケース1では、中国から角川と提携しているSun Wahグループ・チェアマンのジョナサン・チョイ氏が登壇し、大陸におけるメディアビジネスについて説明。再び登壇した角川氏が日本のコンテンツ産業の将来について語り、「今年は映像産業にとってターニングポイントになるのではないか。アジア各国がこれからどうやってコラボレーションしていくかが課題」などとし、自身は「来年は辛亥革命から100年という記念すべき年。孫文を描く事業を計画している」ことを明かした。
↑アニメ「三国演義」会見 ↑瀬下氏
その後、ケース2では日本のタカラトミーが、中国のアニメ制作会社と製作したアニメ「三国演義」について説明。続いて、ケース3ではカシオエンターテイメントの瀬下寛之常務取締役が“アジアの共同製作プラットフォーム”についてプレゼンテーション。
↑三橋氏 ↑坂口氏
最後に、ケース4では瀬下氏に加え、カシオEの森田宏幸、デジタル・ドメイン社の三橋忠央、坂口亮、Time River Picturesの時川英之という世界で活躍する日本人クリエイター5氏が一堂に会し、ケース3で提案されたアジアの共同製作プラットフォームの実現性などについてディスカッションが行われた。
↑森田氏 ↑時川氏
なお、夜にはTIFFCOM主催の「ジャパン・ナイト」が別会場で開催され、東京国際映画祭チェアマンの依田巽氏ら今回のエンタメ・エキスポ香港に参加した数多くの関係者が参加した。
↑「ジャパン・ナイト」会場から見えた香港の夜景(by iPhone)