●浅田次郎原作、主演西田敏行で撮影快調 ／テレ東45周年ドラマ「シューシャインボーイ」

　ベストセラー作家・浅田次郎が、戦争孤児を題材に日本を描いた小説「シューシャインボーイ」が、西田敏行、大滝秀治、柳葉敏郎ら豪華キャストでドラマ化されることになった―。

　戦争を経験した日本人が現在をどう生きるかを問いかける本作は、テレビ東京開局45周年記念スペシャルドラマとして、現在快調に撮影が進んでいる（放送日時は未定）。10日に収録スタジオで行われた取材会で、出演陣と原作の浅田次郎が意気込みなどを語った。

　主演の西田は、浅田原作に縁深く、テレビ東京だけでも「角筈にて」（99年）、「天国までの百マイル」（01年）、「ラブ・レター」（03年）と出演してきた。今回演じるのは、戦争孤児ながら一代で会社を築き上げた社長・鈴木一郎。陽気な西田も浅田作品の話となると真剣そのもので「浅田原作はいつも心地良い。温かい気持ちになる」としみじみと語った。また本作の出来にも「今の日本の世の中を考えていただけるひとつの起点になるのでは」と自信を見せた。

　浅田が出演を喜んだのが、一郎を育てた新宿ガード下の靴磨き・菊治役の大滝。大滝は「あと何本やれるかと思っていたけど、こういう良い仕事ができるのは嬉しい」とまだまだ健在ぶりをアピールした。そして、銀行マンを辞めた一郎の運転手・塚田を演じる柳葉は、戦後生まれの日本人を代表する重要な役に「リアルタイムな役。ずれないようにやる」と気合を入れた。　（09.3.16）