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トップ緊急インタビュー:平沼久典東宝東和社長

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トップ緊急インタビュー:平沼久典東宝東和社長

2007年05月07日

インディペンデント系はどうやって生きていくか
 一度話は滞っていた
 UIPとは同じことをしない

 東宝東和がユニバーサル作品の配給に乗り出す。一方、UIPジャパンは風雲急をつげ、新たな段階に。洋画界に再び三たび、大きな再編のときがやってきた。

■UIPジャパンの動き

 突然の報告だった。2月26日の午前11時50分、UIPジャパンでは、タカキ・ポール・ツネオ日本代表と山野亨総務経理担当取締役が、全洋労と同UIP映画支部の執行委員5人に、次のような説明を行った。さらに同日正午から、東京本社と関西支社で全従業員に対し、同様の発表がなされた。


「今年の末から、ユニバーサル映画の日本における配給は東宝東和が行うことになった。このことは26日午後にロサンゼルスで発表される。翌日の27日には、ユニバーサル映画からパラマウント映画にこのことが伝えられる。パラマウント映画は今後、日本での配給をどうするかを検討することになるが、おそらく数ヶ月かかるのではないか」



 UIPジャパンの全社員にとって、予想されていたとはいえ、衝撃の大きい発表だった。米メジャー系の再編の嵐が吹き始めたのであり、映画界全体にとっても、大きな問題が湧き上がったと言えよう。
 日本ブランチの方向性に伴うUIP問題は、すでに05年の秋ごろから取りざたされていた。ユニバーサルとパラマウントの合弁会社である配給組織のUIP映画は、07年の1月をめどに世界的な再編が行なわれることになっていたからである。具体的には、こうした動きであった。
 UIP映画が世界にもっている組織のうち、07年1月をもって15カ国が解体。さらにその2年後の09年1月をもって残りの20カ国が解体するとの発表が05年の9月になされていた。つまりUIP組織解体の際には、ユニバーサルとパラマウントが独自に配給を行うというものだった。
 最初の15カ国のうち、ユニバーサルが事務所を残す国は、オーストリア、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ、ロシア、スペイン、スイスの8カ国。パラマウントが事務所を残す国は、オーストラリア、ブラジル、フランス、アイルランド、メキシコ、ニュージーランド、英国の7カ国で、それぞれが独自に配給を行っていく。
 つまりユニバーサルの事務所があるところは、パラマウント作品を優先的に配給できるオプションをもつ。パラマウントの事務所があるところはその逆になる。つまるところユニバーサルの事務所があるところは、ユニバーサルの作品は当然配給するとして、オプションであるパラマウントの作品をはずしてその国の別の配給組織に配給を任せる選択肢もあり、パラマウントの事務所があるところは、その逆になるということだった。
 07年1月から2年間は、暫定期間となる。2年間の様子を見て、国ごとに様々な配給機構になっていく可能性が高い。たとえば、最初の15カ国には入っていなかった韓国は、結局07年1月をもってUIPの組織は解体し、ユニバーサルとパラマウントが独立。パラマウント作品は、韓国の製作・配給会社であるCJエンタテインメントが配給を担当することになった。こうしたケースは、国ごとで違っている。
 当初日本は、韓国と同じく後者の20カ国に入っていたが、今回の発表により、07年末までに組織解体の運びとなったのである。今後の問題は、永年ユニバーサルとジョイントを組んできたパラマウントの動向ということになる。UIPジャパンの報告によると、「数ヶ月かかるのではないか」ということだが、3月始めにはパラマウント・インターナショナルのアンドリュー・クリップス氏らが来日して、日本の映画関係者と懇談をもつなど、動きは活発化している。
 このようにUIP問題はいまだ予断を許さない状況だが、本誌ではユニバーサルと急遽提携を結んだ東宝東和の平沼社長に、そのいきさつなどについて緊急インタビューした。


本誌 今回、東宝東和がユニバーサルと結んだ提携は、急転直下の決定のように見えましたが、急いだ理由でもあったのですか。

平沼 昨年の10月ぐらいじゃなかったかな、ユニバーサルから国内の配給に関して話があったのは。(世界各国におけるユニバーサルとパラマウントの提携解消は)世界の重要なマーケットのなかでは、日本が最後になっているという話しでしたね。そういう話が、10月ごろにあったわけです。その過程でいろいろな話をしてくなかで、うちとしては、条件を出せといえば出しますよと。それで、手数料がどれくらいでとか、ありきたりの話をしたわけです。うちは、これだったらやりますと。うちはわかっているでしょうが、東宝のTOHOシネマズとは深い関係がありますよといろいろ話しをしてくなかで、なかなか話がまとまらなかったわけです。それで、その話は投げていたんですよ。

本誌 その時点で、委託配給という話はなかったんですか。

平沼 うちは、委託配給ならやると言っていたんですよ。向こうは、MG(ミニマム・ギャランティ)を要求していたんですね。うちとしては、MGは払えないよと。


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