先日、オリコンが2014年上半期のCD、DVD、ブルーレイ売上ランキングを発表しました。
驚いたのはDVDランキング。なんと、1~10位まで全て歌手のライブ映像作品。もちろん、昨今のDVD売上は音楽作品が支えていることは知っていますが、ここまで顕著に表れるとは。映画記者としては複雑な思いです。例えば、昨年は『エヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が5位に入っていましたし、実写映画も『バイオハザードV』がギリギリ10位に入っていました。
最近、特に洋画は「ブルーレイ+DVDセット」で売ることが主流であり、DVD単品でのリリースは減っています。そして「ブルーレイ+DVDセット」は、オリコンではブルーレイランキングに入るため、DVDランキングで映画の存在感が薄くなるのは当然なのですが…。
一方、ブルーレイランキング(5位まで発表)は、1位が「まどマギ」の劇場版。例年、ブルーレイはアニメと洋画が上位を独占しているので、この結果は驚きません。ただ、今年は嵐とB’zのライブ映像作品もランクイン。いよいよ音楽ファンも積極的にブルーレイを買い始めたということでしょう。逆に、実写映画はなんと『パシフィック・リム』の2位だけに留まりました。
確かに上半期は「メガヒット映画」のリリースはなかったです。とはいえ、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』『ローン・レンジャー』『謎解きはディナーのあとで』『ウルヴァリン:SAMURAI』『ATARU』『怪盗グルーのミニオン危機一発』『謝罪の王様』『ゼロ・グラビティ』『清須会議』『そして父になる』など、話題の作品がなかったわけではありません。う~ん…厳しい市況ですね。
それを考えると、『パシフィック・リム』の孤軍奮闘ぶりはよく目立ちます。劇場公開時の興行収入は15億円弱。実はこの数字、前述した数々の話題作よりも下回っています(10本中8本がパシリム以上)。しかし、不思議と15億円という興収以上の熱を感じていました。実際、ブルーレイの売上ではこれだけ上位に食い込んだのですから、いかにパッケージファンの心を掴み、「手元に置いて何度でも観たい」という欲求を駆り立てた映画なのかがわかります。(私も何回も観ています)
この状況も下半期にはガラッと変わると思います。まず、2大メガヒット映画『風立ちぬ』と『アナと雪の女王』は確実にランキング上位に入ります。今年公開の実写洋画で初めて30億円を超えた『アメイジング・スパイダーマン2』も売れると思います。夏の話題作も年末には発売されるでしょうし、下半期(および年間)ランキングでは映画作品がいくつか上位に顔を出してくることでしょう。
さて、金曜日なので最後に競馬予想。今週はユニコーンSです。アジアエクスプレスの頭は固そうですが、2~3着狙いということで、レッドアルヴィスを推奨します。前走1000万下は古馬に混じって4着。厳しい流れの中で先行し、直線で一度は先頭に立つなど見せ場を作りました。先行馬総崩れの展開だったので健闘だったと思います。日曜日は雨予報ですが、脚抜きの良い馬場も問題なさそうです。