三浦祐太朗、千春役「順調です」 両親ゆずりの演技&美声を披露
2012年07月23日
三浦友和と百恵さん(旧姓山口)夫妻の長男で、歌手の三浦祐太朗が主演する舞台「旅立ち~足寄より~」(7月30日~8月3日/東京・草月ホール)の公開稽古が23日、都内で行われた。大物2世が現役フォークシンガー・松山千春役をオーディションで勝ち取り話題の舞台。祐太朗は、これまでの稽古を振り返り「ものすごく順調です」と自信の笑み。両親ゆずりの演技力と歌声を披露し、風間トオル、杉田二郎ら共演陣を唸らせた。
関係者以外の前で初めて本格的な演技を披露した祐太朗。台本を一切持たず長セリフでも噛むことなく、まわりを驚かせた。「セリフ覚えは悪いから、風呂にも台本を持って入って……。稽古が始まってからは“身体で覚える”感覚がわかってきた」と充実感をにじませた。対峙した実力派俳優・風間がその才能に太鼓判。「本当に落ち着いていて、目も泳いでいないし、初舞台の感じがまったくしない」と絶賛した。
祐太朗はかつてロックバンドを率いていたとあって、歌とギター演奏は抜群。持ち前の美声に加え、松山が得意とするツーフィンガー奏法で名曲「旅立ち」を熱唱。これにはフォークシンガーとして松山の先輩にあたる杉田も感慨深げで「今日初めて祐太朗君の歌を聴いたけれど“青春のあの頃”をしっかり捉えてる。(千春の)若い頃の作品を若い人が歌うとやっぱりすごいね」とベタ褒めした。
城咲仁が「祐太朗君に気持ちよく松山千春になってもらうため、みんな一致団結しています」と共演者の思いを代弁。同じ2世タレントの若山騎一郎、逸見太郎らから稽古後飲みに誘われるなど温かい輪に囲まれ、祐太朗は「皆さんからたくさんアドバイスをいただいて感謝です」と謙虚に頭を下げた。
両親や弟(三浦貴大)は本番を見に来る? と聞かれ、祐太朗は「暇なら行こうかって感じなんじゃないですか。あんまり連絡とってないんですよ。いや、家族仲は良いんですよ」と笑わせた。松山本人も観覧する可能性があり「来てくださるなら光栄。緊張するけれど、自分のベストを見てもらい、率直にどうですか? と聞いてみたい」と期待を膨らませた。公演期間中の8月1日には「旅立ち」のカバーでソロCDデビューも果たす。
舞台は、松山のデビュー35周年に合わせ企画されたもの。1977年に「旅立ち」でデビューした松山が、その2年後に当時23歳で書き下ろした自伝的小説「足寄より」が原作。若き松山と北海道STVラジオ・故竹田健二ディレクターとの出会いと別れを感動的に描く。風間が竹田ディレクター役、杉田が松山の父役。逸見、若山、城咲は各局のラジオ制作マンに扮する。ほかに松山の姉役で保田圭、憧れの女性役で鎌田奈津美らが共演。文化通信社の創立60周年記念特別公演となる。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。