東日本震災復興ライブイベント「MTV VIDEO MUSIC AID JAPAN(VMAJ)」が25日、千葉・幕張メッセで行われた。世界的人気の米歌手レディー・ガガはトップバッターで登場し、蜘蛛をモチーフにした圧巻ショーを披露。妖艶演出の一方で“目玉メーク”で笑いまで取ってしまい、イベントMCを務めたAKB48も脱帽するばかりだった。
「ジ・エッジ・オブ・グローリー」「ボーン・ディス・ウェイ」の2曲を披露したガガ。ステージ上で、蜘蛛の糸に絡まった緑色の髪を“脱ぎ捨て”金髪ショートに変身、最後は蜘蛛のオブジェに導かれるように黒のセクシーなビキニ姿になり力強く熱唱した。
イベント後に会見し、演出意図について「私が想像した物語がベースになった。苦境から解き放たれ生まれ変わるという物語で、今の日本がおかれている状況と重なる」と説明。「皆で結束すれば必ず前に進むことができる」と日本にエールを送った。
ユーモアも忘れなかった。パフォーマンス中に目を閉じると、まぶたには大きな目玉が描かれてあった。会見にも同じメイクで出席し、報道陣の爆笑を誘った。一方で「日本の皆さんに大きな“ありがとう”と“アイ・ラブ・ユー”を伝えたい。私も多くを持って生まれてきたわけではない。多くの努力をしてきた。今日のパフォーマンスを通じて、日本の皆さんに“夢”を感じていただければ嬉しい」と真摯に語った。
世界的スターに対して、日本の国民的アイドルグループも羨望の眼差しを送った。イベントMCの大役を務めたAKB48。自らも「Everyday、カチューシャ」など3曲を披露して沸かせたが、さすがのガガには敵わなかった。会見では、高橋みなみが「ガガさん、すごかったです。オープニングから会場がワーッとなった」と振り返ると、大島優子は「私たちが目玉メークをやってもね。ガガさんだからできる・・・・・・」と、すっかりガガの虜だった。
「VMAJ」は、音楽チャンネル「MTV」が開催するライブイベント。過去9年にわたり、国際的音楽授賞式「MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN」として行われきたが、10周年の今年は震災を受け“AWARDS”を“AID”に変更。ガガ、AKB48 のほか、安室奈美恵、 EXILE、MONKEY MAJIK、西野カナ、ONE NIGHT ONLY、SHINee、少女時代、TOKIO HOTELがライブを披露。プレゼンターも豪華アーティストがそろい、国内外21組の豪華競演がかなった。
会場に6000人が招待されたほか、スカパー!と一部ケーブルテレビでのノースクランブル無料放送、映画館でのライブビューイングをはじめ、アジア圏4000万人に生中継された。また、7月8・9日には、被災地の地上波・岩手朝日テレビ、東日本放送、福島放送でも放送される。