毎春恒例のコンサート「第12回 長良グループ 夜桜演歌まつり」が12日、東京の練馬区立練馬文化センターで行われ、昼夜2公演で計約3000人を集めた。山川豊、田川寿美、水森かおり、氷川きよし、森川つくしら演歌歌謡界のスター10組11人が、東日本大震災の被災地に向け全21曲を熱唱、公演後には募金箱を手に義援金を呼びかけた。
営業で全国をまわる演歌歌手たち。東北が舞台になっている楽曲も少なくなく、今回の震災にショックは隠せない。山川は「宮城、岩手、福島、ずいぶんお世話になりましたからね。恩返しに行かなくちゃいけない」。昨年、宮城・松島を舞台にした「松島紀行」がヒットした水森は「言葉がない。できるだけ早く行ってあげたい」と涙をにじませた。
被災地にも熱狂的ファンを持つ氷川は「いま自分にできることは何かと悩んだ。とにかく歌い手として、テレビやラジオ、コンサートから(被災者が)前向きになってもらえるよう、元気や希望、明るさを歌で届けたい」と話した。
コンサートでは、オープニングで山川、田川、水森、氷川、森川が唱歌「ふるさと」に思いを込めた。山川は「我が娘へ」、田川は「冬の日本海」、水森は「庄内平野 風の中」、氷川は「あの娘と野菊と渡し舟」と、それぞれ新曲を披露。5人の他に、藤野とし恵、椎名佐千子、スペシャルゲストの山本リンダ、三舟和子、デュオのビリケンが登場した。