この1~2週間、東宝東和配給の作品に関する情報が立て続けに発信されています。
去年は『レ・ゼミラブル』と『テッド』、『怪盗グルーの危機一発』などを大ヒットさせて年間を通して存在感を示した同社ですが、今年はここまで作品数も少なく、正直なところ影の薄い印象を持っていました。
しかし先週、日活と共同で新しいアジア映画レーベル「GOLDEN ASIA」の立ち上げに関する記者会見を大々的に行い、11月公開の『西遊記~はじまりのはじまり~』を皮切りに、今後アジア映画の公開を強化する方針を打ち出して注目を集めました。
今週に入ると、やはり東和配給の『LUCY/ルーシー』が全米で大ヒットのスタートを切ったという情報が入ってきました。先週金曜から3日間で4400万ドルの初登場1位。リュック・ベッソン監督史上最高の興行成績ということで、本当の「大ヒット」の部類と言えるでしょう。日本では8月末に公開されます。
それだけじゃありません。今年のベルリン国際映画祭で話題となった『ボーイフッド(原題)』を、『6才のボクが、大人になるまで』という邦題で11月に公開することも発表。4人の俳優が12年間同じ役を演じ、それを撮り続けたというリチャード・リンクレイター監督の異色作。劇場公開時にはおそらくヒットすることでしょう。
一方、『テッド』監督の最新作『荒野はつらいよ』は、当初東和配給の予定でしたが、急遽シンカとパルコの配給に変更が発表されました。シンカとパルコは、『ワールズ・エンド』など最近ミニシアター系のユニバーサル作品を配給しており、『荒野はつらいよ』を担当することも意外ではないのですが、すでに東和配給が発表されているにも関わらず、途中で変わるのは珍しいケースです。
あと、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(原題)』を来年公開するということです。全世界で累計1億部を超える大ベストセラー小説を映画化したもので、アーロン・テイラー=ジョンソンとの年の差結婚が話題となったサム・テイラー=ジョンソン監督の作品です。
という具合に、先週から東宝東和の情報が盛りだくさん。今年下半期の公開スケジュールを整理すると、
8月29日~『LUCY/ルーシー』
10月10日~『荒野はつらいよ』(シンカ=パルコ配給)
10月31日~『ドラキュラZERO』
11月~『西遊記~はじまりのはじまり~』
11月~『6才のボクが、大人になるまで。』
12月~『チェイス!』
てな陣容になっています。今年は1~7月までに『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』『ローン・サバイバー』『ネイチャー』の3本だけでしたが、『LUCY/ルーシー』からは怒涛の公開ラッシュとなりそうです。