遅ればせながら、『映画ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊~』を先日観ました。
新しくなったドラえもん映画で旧作をリメイクしたのは、『恐竜』『魔界大冒険』『宇宙開拓史』『鉄人兵団』に続いてこれが5本目。中には残念なリメイクもありましたが、前作『鉄人兵団』は非常に良作でした。さて、旧作ファンの間でも評価の高い「大魔境」。果たして今回は…。
半信半疑で観に行ったのですが、ビックリです。これは自信を持って「過去最高のリメイク」と言えます。
シリーズの中で最も忠実にオリジナルを再現しています。「いかんな」と思いつつも、懐古主義になってしまう旧作世代の硬い頭。つい「新作のここが旧作と比べてダメ」なんて比較してしまうのですが、「大魔境」はそんな古い世代も納得の、細部まで82年版にリスペクトを捧げた作品になっていました。これが監督デビュー作という八鍬さんのインタビューがOK Waveに掲載されていますが、その中で「気負って余計な演出をしなかったことが良かったと思う」と話されていますが、その通り違和感のない作りでした。
かと言って、もちろん何も変わってないわけではないです。特に、のび太とペコの友情関係。ここを旧作以上に掘り下げており、感動のクライマックスに繋がります。しかも、それが「くどい」と感じずに、自然と受け入れられるように作ってあるのが素晴らしい。劇場版ドラえもんと言えば、大冒険が終わった後の仲間との別れが切ない余韻を残すものですが、久々にあの感覚を味わいました。というか、もう大泣きでした。
Yahoo!映画の星取でも、現時点(3月31日18時30分)で4.16点の高評価を得ています。『鉄人兵団』を除き、リメイク版は3点台の手厳しい評価が多い中、今回は多くの人が満足していることが窺えます。まだ観ていない方は、観るっきゃないですよ!