「ドキュメンタリー映画は、公開するタイミングが重要」
上の言葉は、ドキュメンタリー映画をよく配給する、ある映画会社の人の話です。
ハリウッド大作に比べれば、どうしても地味な印象を拭えないドキュメンタリー映画。普通に公開しても、大概は、取り上げた対象に興味のある一部の人が鑑賞するに留まってしまいます。しかし、世間の注目がその対象に集まっている時に公開すれば、通常の映画ファンだけでなく、普段映画を観ない層も巻き込んで、大きな波を作ることができる、というのがドキュメンタリーの良い点です。
例えば、3・11で原発事故が起きた直後に公開された『100,000年度後の安全』というドキュメンタリーは、原発問題を扱ったその内容に注目が集まり、興収8千万円以上の大ヒットとなりました。この映画は、さきの都知事選中にユーチューブで無料配信され、やはり凄い視聴回数を記録していました。まさに「公開するべきタイミング」をばっちり捉えた作品と言えるでしょう。
長い前置きになりましたが、日テレのドラマ「明日、ママがいない」で注目を集めている、“児童養護施設”について取り上げたドキュメンタリー映画が再上映されることが決まりました。
タイトルは『隣る人(となるひと)』。ポレポレ東中野で3月8日(土)より公開されます。とある児童養護施設の日常を8年間撮り続けた映画で、もともと12年の5月から公開されました。2012年度文化庁映画賞 文化記録映画部門大賞を受賞するなど当初から評価が高く、昨年3月にも再上映されていましたが、今回で3たびのアンコール上映となります。
児童養護施設って実際どうなの?と疑問を持たれた方、この機会に劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。3週間限定の公開です。
公式ホームページはコチラ↓
http://www.tonaru-hito.com/