閲覧中のページ:トップ > 音楽ニュース >

JASRAC、CATV使用料について合意

【FREE】JASRAC、CATV使用料について合意

2011年03月18日
 (社)日本音楽著作権協会(JASRAC)は、2010年度以降のケーブルテレビ(CATV)使用料の取り扱いについて、利用者代表である日本ケーブルテレビ連盟(JCTA)と合意した。

 主な合意内容は次の通りとなっている。

(1)地上波およびBS放送の再送信に適用してきた「権利者5団体契約」(=73年に権利者5団体〈JASRAC、日本脚本家連盟、日本シナリオ作家協会、日本文藝家協会、日本芸能実演家団体協議会〉とCATV事業者との間で、地上波テレビ放送の再送信に関する権利処理について定めた契約。07年3月末で契約は終了し、同契約の許諾範囲はJASRAC単独の契約に含まれることになった)時の使用料率を廃止し、有線放送事業収入の1%を適用する

(2)但し、3年間は激変緩和のための段階的な引き上げ措置などを設ける。

(3)使用料の算定方法を見直し、放送波別に区別して使用料を算定する方式とする――など。

 今回の合意は、「CATV訴訟」(=JCTA加盟の一部CATV事業者がJASRACとの契約に応じなかった、もしくは契約を履行しなかったためにJASRACが提訴した。06年10月にJASRACの全面勝訴で確定している)の影響による許諾契約の締結の遅れがほぼ解消されたため、「権利者5団体契約」時の取り扱いを廃止することなどをJCTAに申し入れ、協議を重ねた結果によるものとなっている。

 適用する期間は2010年4月に遡って3年間となっている(12年3月末)。2013年4月以降の使用料については、2012年度に協議して新たに決めることになっている。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。