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ギャガ『三島~』イベで豊島監督が見所語る

【FREE】ギャガ『三島~』イベで豊島監督が見所語る

2020年03月19日
豊島監督とナレーターの東出が登壇 豊島監督とナレーターの東出が登壇

 ギャガ配給『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』の公開直前トークイベントが17日、スペースFS汐留で開催され、豊島圭介監督、ナレーターを務めた東出昌大が登壇した。

 同作は、1969年5月13日に東京大学駒場キャンパス900番教室で行われた作家・三島由紀夫と、東大全共闘との伝説の討論会を軸に、三島の生き様を映したドキュメンタリー映画。監督は「(討論会には)TBSのカメラだけ入っていたが、新潮社から書籍として発売されつつも、映像はあまり多くの方に観られていなかった。2019年の頭にフィルムの原盤がTBSの倉庫から見つかり、歴史的な意義も含め、大したことだ、これは何とかしてお客さんに届けたいという気持ちがあり、TBSの映画部と報道部が協力して、このプロジェクトを立ち上げたのが発端」と映画化の経緯を語り、三島のファンで、三島の小説を舞台化した「豊饒の海」にも出演した東出は、映画について「書籍で読むと、三島由紀夫と東大全共闘の共通言語が高い次元にあって、意味を理解しきれない部分があった。今回映像化されて、解説が細かく入っていて、書籍よりも分かりやすい、腑に落ちるものになっていたのが嬉しかった」と感想を述べた。

 また、三島没後50年目の今年に同作が公開されることについて、豊島監督は「難しい討論はしているが、内容というよりも、ちゃんと名前を名乗り合って、壇上に乗って相手の呼吸とか汗を感じられる場で言葉を交わし合うということが映っていることがこの映画の魅力ではあると思います。名乗り合って言葉を対峙し合うことから何かが生まれることがあるんだというのは、映画を観ると分かるが、そのことを自戒も込めて、今のお客さんに観てほしい」と話し、東出は「知の頂上決戦とは言ったが、この映画を観れば熱量というのは持ち帰られると思う」と語った。3月20日(金)公開。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。