ポニーキャニオンが参画する「道後温泉REBORN」プロジェクトの一環として製作中のオリジナルアニメ「火の鳥“道後温泉編”」の制作発表会が27日、銀座三越で行われた。
松山市の道後温泉本館は築125年を迎え、今年1月から一部浴場の営業を続けながら、約7年にわたる保存修理工事に入っている。「道後温泉REBORN」は、工事中も道後温泉の魅力を発信し続けることを目的としており、手塚治虫の名作「火の鳥」とコラボレーションして、本館をライトアップするなど様々な企画が進行している。
その次の展開として、「火の鳥」のオリジナルアニメを制作。5月24日にユーチューブなどで公開する。今回のイベントでは予告篇が初公開されたほか、松山市の野志克仁市長と、手塚プロダクションの手塚るみ子取締役、アニメで声優を務めた松山市出身の水樹奈々が登壇。野志市長は「道後温泉は、復活する、再生する、救世主を求めているわけだが、そこが『火の鳥』と重なるのは不思議なご縁。手塚先生の作品は海外の方にも知られており、『火の鳥』との出会いは本当にありがたい」とコメント。手塚取締役は「手塚プロダクションとしては、久々に『火の鳥』の映像を作っている。それ以外にもプロジェクションマッピングを作ったり、色々なことが待っていると聞いている。道後温泉を訪れる人が『火の鳥』の面白さを知りながら、温泉の歴史・文化、そこに暮らす人々のことを想って頂けたらと思う」とし、水樹は「道後温泉は大好きで何度も足を運んだ。温泉は世界に向けて発信すべき観光事業と思う。日本の文化はアニメ。日本が誇る観光と文化が融合するのはとても素晴らしいこと」と語った。また、野志市長は、道後温泉REBORNプロジェクトの効果などにより、1月15日~3月15日の道後エリアの1日平均集客数が、前年比40~50%減も覚悟していたところ、9%減ほどに留まっていると明かし、「やってきて良かった」と成果を強調した。
なお、会場となった銀座三越では、27日から31日まで、道後温泉の展示会を開催中。初代看板や鬼瓦、本館大型ジオラマの展示、修理工事前の姿を見られるVR映像体験コーナーなどを設けている。