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特集:第1回 国際ドラマフェスティバルin TOKYO 2007

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特集:第1回 国際ドラマフェスティバルin TOKYO 2007

2007年10月15日
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 2日目のシンポジウムは音好宏・上智大教授の司会で「日本及びアジア作品を世界で飛躍させる為に今、何が求められるか」をテーマに開催。日・中・韓を代表するパネリストが、各国でのドラマ制作の現状や海外展開、国際ドラマフェスティバルの課題などについて意見を交わした。
 (※以下の画像はクリックすると拡大します)

小林信一・国際メディアコーポレーション取締役
「海外展開には(1)アジアでの展開(2)欧米での国際ch展開(3)欧米の国内ch展開、の3フェーズあると考えており、日本は今(2)の段階まで到達している。だが(3)の段階であるアメリカ中西部の地上波メジャー局で日本のドラマを放送するのは難しい。アニメ、自然・科学ものドキュメンタリーに国境は無いが、文化の象徴であるドラマは越えられない。放送されるには放送局との“共同制作”という手法がチャンスになる」
「イタリア賞やエミー賞など、有名な賞を受賞しても購入の基準とは違うという事実がある。そこでこのドラマフェスティバルでは海外バイヤーが審査員を務める“海外展開部門賞”を設けてはどうか」

大多亮・フジテレビ編成制作局ドラマ制作センター担当局長
「近年、日本では“ドラマ冬の時代”と言われている。1クール20本近くある連続ドラマで3/4がコミック原作に占められ、オリジナルが少ない。スター主義も大事だが、企画も重視し、幅の広い作品を揃えることにより“冬の時代”が開けると思う。」
「日本のドラマには海外展開にあたり、著作権処理の複雑さ、関係者のモチベーションの低さ、1クール11本の放送枠が合わないという、大きく3つ課題がある。モチベーションの低さに対してはこの国際ドラマフェスティバルが大変有意義になる。このモチベーションが他の2つの課題を越える原動力となる。」

今野勉・テレビマンユニオン副会長
「日本のドラマは著作権処理が複雑なため、海外のマーケットにおいて簡単に契約できず、ビジネスが進まない。我々にやるべきことは沢山ある。」
「これまでの共同制作という形は親善、友好、相互理解といったものが前提となっていた。しかしこれではストーリーが最初から決まってしまい、心を打つ作品が生まれなかった。これからは“誰に伝えたいか”を前提として作っていかなければならない。」


キム・ユンテク ソウル・ドラマ・アウォード事務局企画室長
「こういったフェスティバルは業界のネットワーク強化の場となる。韓国は数字・実績にこだわりすぎた。日本では自由にやって欲しい。」

チュー・ジピン CHINA TIGER MOVIE & TV FACTURE CORPORATION社長
「共同制作には政府からの資金的協力が必要。年1,2回でも良いから日・韓と協力してやりたい。それほど共同制作は重要だ。」

重村一・実行委員長「閉会挨拶」
 日本のテレビはこれまで右肩上がりで成長してきたが、そうはいかない時代に入り、制作費が下がる可能性も出てきた。映画産業はファンド、二次利用、海外展開など、様々な施策を講じて制作費を捻出している。テレビは55年の歴史の中で常に視聴率を気にして国内に目を向けてきたが、そろそろ世界に向かって気持ちを変えなければいけないのではないか。それにはマーケットが必要であり、このフェスティバルはそのための第一歩である。中国・韓国では既にマーケットができており、日本は遅れている。しかしシンポジウムでも話題に上ったとおり、日本のドラマは権利処理が大きな課題だ。そこで来年は音事協((社)日本音楽事業者協会)などが主催に入ってもらっても良いのではとも考えている。
 まずは東アジアの制作者が協力し合い、このフェスティバルを世界に広めていきたい。

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