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『女体銃 ガン・ウーマン』主演の亜紗美 “名刺代わりの代表作”

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『女体銃 ガン・ウーマン』主演の亜紗美 “名刺代わりの代表作”

2014年07月14日

『女体銃 ガン・ウーマン』主演亜紗美.jpg


 体に銃を埋め込んだ暗殺者「女体銃」が繰り広げる、血と復讐のエクストリーム・アクション映画『女体銃 ガン・ウーマン』が、7月19日から新宿バルト9で公開される。

 今年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭では審査員特別賞を受賞するなど高い評価を獲得。フルヌードの血まみれアクションに挑戦した亜紗美は、本作を「名刺代わりの代表作」と謳う。

 “体当たり演技”というチープな言葉では表現しきれない、強烈なパフォーマンスを披露した彼女は、どのような想いで撮影に臨み、圧巻のアクションシーンを作り上げたのか。そして、メガホンをとった“共犯者”こと光武蔵人監督との運命的な出会いとは――。

(あらすじ)大財閥の息子・浜崎に妻を殺された男“マスターマインド”は、復讐だけを誓い生きていた。やがて、彼はひとりの女の命を金で買い、暗殺者へと育て上げるのだった。壮絶な訓練の果てに射撃と格闘術を叩きこまれた女―マユミは浜崎を討つべく、難航不落の陸の孤島「ザ・ルーム」に潜入する。体内に埋めこまれた銃だけを武器に。


私の代表作を撮ってほしい

ポスター.jpg――亜紗美さんにとって久々の主演作ですが、公開を間近に控えて今どのようなお気持ちですか。

亜紗美
 光武さんに初めてお会いしたのが4~5年前。その時の私の悩みが、自分の主演で代表作と言えるものがないことでした。井口昇監督をはじめ、色々な作品に出演させてもらったことで海外からも呼んでもらえるようになったのですが、海外に喧嘩を売れるような「主演作」が自分にはなかったのです。そんな時に光武さんにお会いして、「私の代表作を撮ってほしい」とお願いしてからこの企画が始まり、ようやくここまでたどり着いたので、とても感慨深いですね。もともと海外で勝負をしたいという気持ちがあったので、それが可能な『女体銃』で主演することができて感無量です。

――海外で勝負したいと思うようになったキッカケは何ですか。

亜紗美 『片腕マシンガール』です。海外で凄くウケて、外国人の方から「亜紗美の大ファンだよ」と言って頂けるようになり、ちょっとその気になっちゃって(笑)。自分が勝負をかけたいフィールドがジャンルムービーだったので、どうせやるなら海外に飛び出そうぜ!みたいな(笑)。

――ジャンル映画を昔からご覧になっていたのですか。

亜紗美 女優さんの中では観ている本数は少ないと思います。ただ、もともと特殊メイクが好きだったのです。小学生の頃も、TVチャンピオンの特殊メイク王決定戦みたいな企画があったら、毎回必ず早く帰ってきて見ていたり、特殊メイク、クリーチャーに興味がありました。この業界に置かせてもらってから、井口監督との初めてのお仕事だった『おいら女蛮』で特殊メイクを目の当たりにして、ますます魅了されていきましたね。正座して膝に何かを付けると、それだけで足が無いように見える。やっぱりジャンル系だよな!と思い、今日に至ります(笑)。

――光武さんとはどういう経緯で出会ったのですか。

亜紗美 光武さんの知人(斉藤勇貴)が監督された『リプレイガールズ』(10年)で、私のアクションの師匠である鈴村正樹さんがアクション監督をされていて、鈴村さんが試写会の舞台挨拶で登壇されるというので見に行ったのです。その時、ゲストとして光武さんも一緒に登壇されていて、終わったあとの打ち上げ会で初めてご挨拶しました。


フルヌードのアクションは直訴

光武蔵人監督
光武蔵人監督.jpg

――その時に「一緒に映画をやろうと」となったわけですか。

亜紗美 光武さんは『片腕マシンガール』もご覧になっていて、あの作品に関わった全ての役者さんとスタッフを凄く尊敬しているとおっしゃってくださって、「ありがとうございます!」と仲良くなり(笑)、いつか光武さんが私の作品を撮ってくださると。それはお酒の席での口約束でしたが、それを現実にする、情に熱い人ですね。

――光武監督は過去に『モンスターズ』と『サムライ・アベンジャー/復讐剣 盲狼』を撮られていますが、亜紗美さんは観たことがあったのですか。

亜紗美 その時点で観たことはなかったですが、後日光武さんから『サムライ・アベンジャー』のDVDを頂き、初めて拝見して「あ、この人だな」と思って。お酒の席では、光武さんがどんな作品を撮られている監督なのかはわからないので、さすがに「代表作を撮って!」とは言えませんでしたが、『サムライ・アベンジャー』を観て確信しました。その何ヵ月後かに、たまたまドイツのコンベンション(11年5月)に光武さんと私が招待されて、一緒になった飛行機の中で「代表作を撮ってください」とお願いしました。その時、光武さんも「実は僕も温めている企画があるんだ」という話をされていて、それが『女体銃』だったのです。

――正式に出演のオファーがあったのはいつですか。

亜紗美 そこからまた2年ぐらい開きました。1度「やれるかもよ」という話はあったのですが、結局流れちゃって、「この話は無かったことになるのかな~」なんて思っていたのですが、そこからさらに1年後にいよいよ「できる」という話を頂いて。脚本を送ってもらったのですが、もう泣いちゃって全然読めなくて(笑)。

『女体銃』(1).jpg――うれし泣きですか。

亜紗美 それもありますし、制作が始まるまでの長い期間、光武さんとお互いの想いを伝えあっていたので、その時すでに運命共同体というか、夫婦とか、恋人とか、親友とか、どれにも当てはまらない“共犯者”という固い結束力があって、それだけで泣けてしまって。光武さんから「読んだ?」と聞かれても「すいません涙が止まらなくて読めません!」っていう話をして(笑)、それが昨日のことのようです。

――(笑)では、心を落ち着かせてから脚本を読んだ時の印象はいかがでしたか。

亜紗美 「やっぱりこの人だった」と再認識しましたし、あとは今すぐにでも(主人公の)マユミになって、早く世界に喧嘩を売りたい気持ちでいっぱいでした。

――後半はフルヌードでのアクションが続きますが、そこを読んだ時も動揺はなかったですか。

亜紗美 実は最初、パンツ一枚履いてアクションという案もあったのですが、「これは裸でしょ」と自分から言って、光武さんも「やっぱそう思う?」と言ってくれて(笑)。一応私のことを考えて布一枚用意してくれたようですが、裸になりました。2人の共通する想いとして、現存するジャパニーズ・エクストリームを超えるものでなければ意味がないということがありました。そうでなければ、海外に喧嘩を売ってもボコボコにされてしまうのが目に見えていたので。それと、「今までにない亜紗美を見せる」ことも意識しました。これまでの亜紗美像はコメディ色が強いので、今回それをやったところで真似事になってしまいますし、これまでのジャパニーズ・エクストリームを超えたことにはなりません。初タッグを組むなら、誰も見たことない亜紗美を見せたいねとなって、話を詰めていきました。
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