テレビ朝日の2012年「年間」(1月‐12月)平均視聴率プライム帯(19時~23時)トップが濃厚になってきた。
今年1月から昨日(12月9日)までのプライム帯年間平均が12・4%とトップを維持。2位日テレとの差は変わらず0・2%引き離しており、残り3週間となった。かつて万年4位といわれたテレ朝の大躍進で、開局以来初の快挙となるか。
周知のとおりテレ朝の好調ぶりは顕著。今年度上期に初のプライム帯トップを獲得、月間平均では4月、6月に続き、11月もプライム帯トップとなった。下期も勢いづいており、この12月第1週(12月3日~9日)もゴールデン、プライム、全日それぞれトップで、好成績で年間の最終月に突入した。
貢献するのは、やはり「相棒」や「報道ステーション」、サッカー、バラエティ等々。「相棒」は今シーズンも安定し高数字をマークしている。他に、夕方「スーパーJチャンネル」が好調のほか、朝ワイドや昼帯も健闘するようになった。昼間の「相棒」再放送も高数字を獲得している。「相棒」さまさまだ。
予断は許さない。年間平均で現在ゴールデン、全日で1位の日テレが、プライムでどこまで猛追するか。だが残り3週で、よほどのことがない限り差を縮めるのは容易でないだろう。
そして、ここにきてテレ朝にとって嬉しい味方が誕生した。10月スタートした、米倉涼子主演の木曜ドラマ「ドクターX」だ。12月6日(木)放送は20・1%の高数字をマークした。なんと、今年度の全テレビ局(関東地区)プライム帯・連続ドラマにおいて、20%を超えたのはこれが初めてなのだ。前年度になる今年3月のテレ朝「相棒シーズンseason10」最終回20・5%以来の20%超えだ。それからも見ても、テレ朝の制作の勢いが感じられる。新たなキラーコンテンツが誕生し、この12月の視聴率に大いに貢献が期待できる。おそらくシリーズ化も考えられ、今後の視聴率展開で有力な駒を一つ抱えたことになる。
年間プライムトップが見える一方で、年度平均で見れば、気づけばテレ朝は現在ゴールデン、プライムでトップとなっている。ここに来てゴールデンで日テレを抜いて暫定2冠。テレ朝の快進撃はまだまだ続きそうだ。以下、12月9日現在の視聴率推移。
2012年(1月~12月)「年間」平均視聴率(12月9日現在)
▼ゴールデン帯 1位 日テレ 12.3%、2位 テレ朝 12.1%、3位 フジ 11.5%
▼プライム帯 1位 テレ朝 12.4%、2位 日テレ 12.2%、3位 フジ 11.6%
▼全日帯 1位 日テレ 8.0%、2位 テレ朝 7.6%、3位 フジ 7.4%
2012年度(今年4月~来年3月)「年度」平均視聴率(12月9日現在)
▼ゴールデン帯 1位 テレ朝 12.1%、2位 日テレ 12.0%、3位 NHK 11.5%
▼プライム帯 1位 テレ朝 12.4%、2位 日テレ 11.8%、3位 フジ 11.1%
▼全日帯 1位 日テレ 7.8%、2位 テレ朝 7.6%、3位 フジ 7.1%
(戎 正治)