特集:セカンドライフの可能性~日本テレビ、フジテレビの取り組み~
2007年11月21日
日テレは局の持つ集客力をビジネス化模索
フジは番組PRの一環でツールとして活用
「セカンドライフ」取組事例を講演で説明
日テレは局の持つ集客力をビジネス化模索 フジは番組PRの一環でツールとして活用 「セカンドライフ」取組事例を講演で説明 11月16日に開催されたデジタルハリウッド大学大学院主催の「セカンドライフ・ビジネスセミナー」において、メディア企業としてセカンドライフの活用を積極的に行なっているテレビ局ということで、日本テレビとフジテレビから担当者が招かれ、実例の紹介・講演が行なわれた。
日本テレビからは、若井真介・編成局デジタルコンテンツセンターデジタル制作部長と、安藤聖泰・技術統括局技術戦略センター技術開発部が登壇し、セカンドライフ内で番組収録を行なっている「デジタルの根性」を中心に局としての取り組み等を説明した。
フジテレビからは、門澤清太・デジタルコンテンツ局ペイTV事業センタープロデューサーと、寺記夫・デジタルコンテンツ局デジタル事業センターデジタルビジネス推進部が登壇し、「アイドリング」で取り組んでいるメディアミックス展開とセカンドライフの活用などについて説明した。それぞれ概要は次のとおり。
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日本テレビでは今年9月末よりセカンドライフに参入し、所有するSIM「Shiodome island」=
写真右=にて、スタジオ2つ、ニュースフロア、日テレ屋、イベント会場等々を設置し集客を図っている。
様々な取り組みの中心となっているのが地上波番組「デジタルの根性」で、各出演者がアバターで登場し、セカンドライフ内で番組収録を行なっている。
若井デジタル制作部長はセカンドライフについて「テレビ番組自体もいわばバーチャル空間であり、ドラマやバラエティーなどは3D空間との親和性も高い。しかも日テレ内の演出家やプログラマーなどリソース(人材)を最大限に利用して取り組んでいくことができる。最近はセカンドライフ内での描写力が非常に上がっているのでこれもいろいろと活かせるだろう。例えば音楽でいえば、CD視聴ができ、ライナーノーツが少し読め、パッケージ自体も開いて見られる、そして実際にそれを手にしてカウンターに並んで購入することができるわけだ。日本テレビが持つ集客力をビジネスとしていくことをいろいろと模索しているところだ」と語った。
日テレの取り組みの現状・今後については▽日テレジェニックのバーチャル水着撮影会など月に数回イベント実施を計画中▽日テレ屋等で肩乗りズーミンなど様々な無料アイテムを配布中で、現在配布中の日テレマーク入りテレビ(1ヶ月で2千台配布)はリアルの世界の映像最新ニュース(日テレニュース)や日テレジェニックchなどが見られる。▽同局が事業としても取り組んでいるエクストレイルジャムでは、日産のセカンドライフ内SIMへのテレポートポジションを用意(Webでリンクするような感覚)。スポンサーにメリットを提供するような、同様の取り組みを進める考え。▽「ニュースZERO」の番組終了後にキャスターによるセカンドライフ内ディスカッションの実施なども検討中にあるほか、セカンドライフ内記者募集なども構想中。
※下の写真はクリックすると拡大します=左から、プレゼン中の会場内の様子、セカンドライフ内の「デジタル根性」の収録スタジオ、セカンドライフ内の“日テレ自称世界最大”の空中浮遊・巨大広告。