クローズアップ:番組海賊版がネットオークションに横行
2007年04月10日
個人海賊行為も増えD-paが監視対策を開始 違法複製モグラたたき、権利意識低く個人でも
公然とHP上で海賊版を大量に扱う業者も
個人海賊行為も増えD-paが監視対策を開始 技術の進歩とインターネットの普及に伴い、テレビ番組の違法複製・販売なども横行している。ある映像コンテンツが“海賊版”という形で市場に出回ることにより、その映像コンテンツの正規のパッケージ商品の展開・売上には、悪い影響が出ることは容易に想像できるだろう。テレビ放送の場合でも、音楽、脚本、出演者、映画製作者など様々な権利を含んでいるため、海賊版の横行は見過ごすことの出来ない重大な課題となっている。また、これまで海賊版といえば、中国・香港・台湾などで顕著な現象と捉えられていたが、近年は日本国内にも広まってきている状況にある。
この状況を踏まえ、「D‐pa」(地上デジタル放送推進協会)は、海賊版の浸透に歯止めをかけるべく、本格的に海賊版対策に取り組むこととなった。07年1月25日、D‐paは、「ネットオークションにおける放送番組の違法出品の監視と対策」を開始することを発表した。
この対策は、近年特に顕著となっている「ネットオークション上に出品される違法商品」を監視し、見つけたら削除するという取り組みとなる(当面はヤフーオークションを主な対象として活動開始)。これまでは、違法商品の削除の取り組みは、各放送局でそれぞれできる範囲で取り組んできたものだが、D‐paが全地上民放テレビ局のものをまとめて対応することとなり、大幅な効率化・能力向上が図られる。さらに同対策の一環として、違法出品についての通報窓口ともなる、放送番組の著作権に関する理解促進ホームページも立ち上げ、海賊行為の減少を図っていく計画だ。
この対策の発表と同時に、「放送番組の著作権侵害の現状」について、D‐paのRMP特別委員会委員長を務める佐藤信彦・フジテレビ・デジタルコンテンツ局局次長から報告された。本稿では改めてこちらの内容を紹介する。