デビュー・シングル「Me&U」全米シングル・チャート3位
“親しみ易さ”、“可愛いさ”、“クール・ビューティー”が魅力
ライアン・レズリーによる完成度の高いデビュー・アルバム
8月21日に東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われたワーナーミュージック・ジャパンのコンベンション「HEAT SEEKERS06」。その中で、同社の下半期強力アーティストの一人として紹介され、ライブ・パフォーマンスを披露した期待の歌姫“cassie”(キャシー)。
同社が10月11日に発売するデビュー・アルバム『CASSIE』の、宣伝・販売戦略を統括する小野誠二インターナショナル本部プロダクトマーケティング部プロデューサーに、キャシーの魅力、アルバムの内容、今後のプロモーション展開などについて話を聞いた。
マライア・キャリーやジェニファー・ロペスを見出したマネージャー、トミー・モトーラ(元米ソニー・ミュージック会長)。バッドボーイ・レコーズのP・ディディ。新進気鋭のプロデューサー、ライアン・レズリー。強力なスタッフによるバックアップのもと、デビュー・シングル「Me&U」が全米シングル・チャート3位(8/12付)と好発進。アメリカでは既に、将来を期待される若手アーティストとして大きな注目を集めている。
――キャシーが日本でパフォーマンスをするのは初めてでしたが、コンベンション後、会場で見ていた関係者からの反応はいかがでしたか。
小野 今回のコンベンションは、彼女にとって挑戦でした。まず、アメリカ以外で本格的なプロモーションをやるのが初めて。まだライブといえるものを殆どやったことがなく、3曲歌うというのが初めてでした。そして国際フォーラムのような大きな会場でやるのも。初めて尽くしというところがあったのです。スタッフの間に不安もありましたが、僕が招待した方、あるいは普段からお付き合いのある方々は、実際に見て“凄い!”と感銘を受けてくれた方が多かったです。彼女は、決して歌い上げ系の歌手ではないので、歌唱力云々というより、ステージングであるとか、表情が良かったと。
――キャシーは、既にアメリカでは大変注目を集めていますが、彼女自身とアルバムの魅力を教えて下さい。
小野 彼女は父親がフィリピン人、母親がアメリカ人。アジア系の容姿をしている。そういう部分で、一般的なR&Bシンガーと比べ、日本のマーケットで受け入れられやすいと思います。いわゆるエッジの効いた格好良さより、“親しみ易さ”、“可愛いさ”が売りだと思っています。
音楽性に関して言うと、ライアン・レズリーという新進気鋭のプロデューサーがアルバム全曲をプロデュースしています。最近の傾向として、いろんなプロデューサーに数曲ずつ頼むというのがありますが、この手法は豪華さを打ち出せる一方で、アルバムとして見た時に、プロデューサー色が強くなり、アーティストの個性が明確に出にくいというデメリットがあります。今回のアルバムは、彼女を発掘したライアン・レズリーが全体を監修しているので統一感がある。上手く練られて作られていて、完成度が高い。