ショウゲート「パーマネント野ばら」、原作に負けない奇跡のキャスト
2010年05月22日
ショウゲート配給「パーマネント野ばら」の初日舞台挨拶が22日午前、新宿ピカデリーで行われた。ロケ地の高知では1週間前の15日より公開され好調なスタートを切っており、この日、満を持して全国の劇場で初日を迎えた。舞台挨拶には吉田大八監督、出演の菅野美穂、小池栄子、池脇千鶴、宇崎竜童、夏木マリ、江口洋介、畠山紬(子役)が登壇した。
同作品は、人気漫画家、西原理恵子の同名漫画の映画化。吉田監督は「原作は強烈な漫画。それに勝てる俳優がいなければ、映画は成り立たない。今回は奇跡的なキャスティングができた」と、一緒に登壇した俳優陣を見渡した。
菅野演じる“なおこ”は、一人娘を連れて出戻り、母(夏木)とともに美容室「パーマネント野ばら」を切り盛りする。パーマネント野ばらに集まる女性たちと、彼女たちの語る悲喜こもごもが、この映画の大きな魅力となっている。
菅野は「他のキャストと比べて、私は引きの演技、抑えた演技。そのため、(自分は入れない)お店の中での掛け合いを見ていると、自分もその中に入りたいと思ってしまうほどだった」と打ち明ける。母役の夏木は「パーマネント野ばらは、オバチャマたちの社交の場。下ネタ満載のガールズトークが繰り広げられる」と述べた。
そのガールズトークに登場するのが、沢山のダメな男たち。登場する女性たちは皆、ダメな連れ合いに困り、頭を悩ませている。
そんな中、なおこの恋人カシマ(江口)の描かれ方は特別だ。江口は「監督からは、“女性にとってカッコイイ、理想の男で!”と言われていた。出演シーンがそれほど多くないので、監督の演出の中で、自分がどういうポジションなのかを考えた。なおこは自分に体当たりでぶつかってくるので、それを受け止めようと思った」という。
それを受け菅野は、「お店では自分の気持ちにフタをしているが、江口さんと一緒にいる時は、そのフタを外して、気持ちが湧き出てくる感じ」と表現した。
そして最後、これから映画を見る満員の客席に向かって、菅野は「ハチャメチャな女性たちが、一生懸命に生きている。その生き方には、辛さと優しさの両方がある。映画の世界観に浸って、見た後は優しい気持ちで劇場を後にしてください」と、映画の見所をアピールした。