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川端康成原作「掌の小説」、桜を共通テーマにオムニバス形式の4作品

THE 初日舞台挨拶!

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川端康成原作「掌の小説」、桜を共通テーマにオムニバス形式の4作品

2010年03月27日

(左より、坪川監督、関島、寉岡、中村、星、内田、三宅監督、菜葉菜、長谷川、高橋監督)

 エースデュース配給「掌の小説」が3月27日に渋谷ユーロスペースで初日を迎え、監督の坪川拓史、三宅伸行、高橋雄弥、音楽の関島岳郎、出演の寉岡萌希、中村麻美、長谷川朝晴、星ようこ、菜葉菜、内田春菊の総勢10名が登壇し舞台挨拶を行った。

 本作は、川端文学の集大成ともいえる122篇もの作品が収められた「掌の小説」を、新進気鋭の4人の監督が日本を彩る桜を共通テーマとしてオムニバス形式で映像化したもの(「笑わぬ男」「有難う」「日本人アンナ」「不死」の4作品)。“風景”“風土”といった古来より伝えられてきた日本の美、懐かしさや居心地のよさ、におい立つようなフェティシズム・・・妖艶なまでに美しい日本純文学の世界に酔いしれる映像詩篇となっている。

 撮影は3年前に遡る。第二話「有難う」主演の中村麻美は、「役作りは、現場に入ってゆっくりとした雰囲気の中で心地良くすることができました」、第三話「日本人アンナ」に出演した内田春菊は、「今日は寒い夜に足を運んでくださりありがとうございます。昼間は良い天気でしたが、桜などご覧になりましたでしょうか。今日はこの映画で思いっきり川端トリップを経験してください」と語った。

 最終の第四話「不死」には、昨年12月に他界したベテラン俳優・奥村公延が出演しており、本作が遺作となった。「不死」の高橋雄弥監督は、「奥村さんに本日の模様を報告できなかったのが、残念でした。共演者の香椎由宇さんの手をずっと離さず演技していたのが印象深い。奥村さんの武勇伝をもっと聞きたかった。天国でこの様子を見ていてほしいです」と涙ながらに語った。

 映画「掌の小説」はユーロスペースにて、モーニング/レイトショー公開中。毎週金曜日のレイトショーにおいて、トークイベントを実施することが決まっている。

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