片嶋一貴監督「アジアの純真」、“出演できてよかった”と韓英恵
2011年10月17日
ドッグシュガームービーズ配給「アジアの純真」の初日舞台挨拶が15日(土)、新宿K’s Cinemaにて行われ、主演の韓英恵、笠井しげ、脚本家の井上淳一、片嶋一貴監督が登壇した。(写真、左から井上、笠井、韓、片嶋監督)
韓は、「私は(日本人と韓国人の)ハーフで、22歳に国籍を決めなくちゃいけないんです。昔から人間関係とかで上手く行かないことがあって、そういう中で自分から逃げてきたんですけど、この作品を通して自分自身に真っ直ぐ向き合うことが出来ました。この映画は反日映画ではなく、私は青春映画やロードムービーとして見ています。2年前の大人じゃない自分の思い出の映画として、『アジアの純真』に出演できてよかったと思っています」と本作への感想を述べた。
一方、笠井は「当時は高校2年生でした。公開を待ちに待っていたのでやっと来たかという心境です。見直してみると顔とかお芝居も違って別人のようなので、そこを楽しんで頂ければ良いかなと思います」と挨拶し、脚本を手掛けた井上は「多くの国内映画祭や映画館に断られてきて、国際映画祭ではこの作品がどう評価されるかと思いましたが、ティーチインまで残ってくださったお客さんの意見は好意的でした。ロッテルダム映画祭で上映後に女性が寄ってきてビューティフルフィルムだと言って下さったことが非常に印象に残っています」と公開までの想いを語った。
そして、片嶋監督は「あまりにも同じような作品ばかりが出来ると面白くないので、ドッグシュガーという会社の中でレーベルを作って、制作から配給まで全てやってしまおうという考えのもと出来たプロジェクトなんですけど、その第一弾がこの『アジアの純真』です。師匠筋に当たる若松さんがやってきたことが非常に参考になりました。映画に必要なのは多様性だと思うので、色々な映画を作れる環境、また見れる環境が作られると良いなと思います」とし、舞台挨拶を締め括った。
(C)2009 PURE ASIAN PROJECT