東映配給『アゲイン 28年目の甲子園』の完成報告会見が7日、東映本社会議室で行われ、大森寿美男監督、出演の中井貴一、波瑠、工藤阿須加、柳葉敏郎が出席した。
同作は、元高校球児たちが再び甲子園を目指す実在の大会「マスターズ甲子園」を舞台に、遠い過去の青春の悔いを乗り越えていく不器用な父親たちを描く感動の物語。原作は重松清の「アゲイン」(集英社『小説すばる』連載)。主題歌は浜田省吾の10年ぶりの新曲「夢のつづき」。製作委員会は東映、木下グループ、ロードアンドスカイ、ST&M、東映ビデオほか。製作プロダクションはボイス&ハート。公開は1月17日(土)。
なお、会見では5人が「2015年に挑戦してみたい事」をお題に書き初めを披露。その後丸の内TOEI(1)で大人の親子試写会が行われ、5人が舞台挨拶を行った。
▼大森寿美男監督の話 野球が題材の映画なので、どうしても野球のシーンに注目が集まる。役者の方には身体を張って頂き、嘘のない理想通りの撮影ができた。ただ、それ以上に人間を描くことが大切。プレーを見せるよりも、思いっきり野球をしている姿を見せたいと思って撮影していたが、(役者陣は)見事に応えてくれた。
▼中井貴一の話 特殊な話でもなく、ごくあたり前の社会に存在する一人の男の淡々とした話。でも、役者にとって淡々とした話を演じることは一番難しいことであり、とても難しい映画に挑戦したなと思う。新年早々公開される映画だが、皆さんに気楽に映画館に足を運んで頂ける作品。
▼波瑠の話 マスターズ甲子園のことを全く知らず、実際に視察に行き、(自分が演じる)ボランティアの動きも見て勉強するところから参加した。中井さん、柳葉さん、和久井(映見)さんら先輩方についていくのに必死だったが、素敵な時間を過ごすことができた。
▼工藤阿須加の話 野球をやったことがなかったので、まずは野球の身体にしなければいけなかった。ぼくのシーンを見た人が、「この子は野球をやっていないな」と思って、気持ちが離れてしまわないようにしたかったので、何よりもまずそこから役に入るようにした。
▼柳葉敏郎の話 どこにでもあるような人の想いや繋がりが素直に表現されている映画。中井くんとのシーンはあうんの呼吸で、気持ちよく撮影することができた。