沖縄で生まれた奇跡の実話を映画化した「天国からのエール」(製作:『天国からのエール』製作委員会=アスミック・エース エンタテインメント+関西テレビ放送+ソニー・ミュージックエンタテインメント+ハピネット+リンダパブリッシャーズ)の完成披露試写会が6日、東京・有楽町朝日ホールで行われ、主演の阿部寛、ミムラ、桜庭みなみ、矢野聖人、森崎ウィン、野村周平、主題歌を手がけたステレオポニー、そして熊澤誓人監督が登壇した。
本作は、美ら海水族館で有名な沖縄県・本部町にある無料音楽スタジオ “あじさい音楽村” の創設者、故・仲宗根陽(なかそね・ひかる)さんの物語。仲宗根さんは、自らが営む小さな弁当屋のガレージに同スタジオを作り未来ある若者たちを応援し続けたが、ガンに倒れ09年に42歳の若さで死去した。映画では、仲宗根さんが最後まで伝え続けた希望のメッセージとそれを真っ直ぐに信じた若者たちの姿を現地オールロケで映像化。沖縄の青空の下、さわやかな涙を誘う感動作が完成した(114分)。
仲宗根さんがモデルになった主人公・大城陽役を阿部が好演。その妻・美智子役をミムラ、ミュージシャンを夢見る高校生役を桜庭、矢野、森崎、野村が演じた。熊澤監督はドラマ監督や映画助監督などを経て本作で劇場映画監督デビュー、企画には仲宗根さんが存命の頃から参加した。またステレオポニーは “あじさい音楽村” 出身の3人組ガールズバンドで、仲宗根さんへの感謝の気持ちを込め主題歌「ありがとう」(ソニー・ミュージックレコーズ)を書き下ろした。脚本は尾崎将也、うえのきみこ。原案は「僕らの歌は弁当屋で生まれた・YELL」(リンダパブリッシャーズ刊)。配給はアスミック・エース。10月1日(土)より新宿バルト9他で全国公開。
▼阿部寛 仲宗根さんは他人のためにとにかく全力でぶつかり、それが伝わるんだと信じ抜いた人で、2時間の映画でどれだけ演じられるかプレッシャーもあった。だけど沖縄での撮影では、仲宗根さんのお母さんや奥さん、他にも色んな人が支えてくれて、その精神に浸ることで仲宗根さんの痕跡を探ることができた。映画には、人と人とが関わり合い成長していく姿がしっかりと描かれている。この時代に生きるひとつのヒントが隠されているのでは。
▼熊澤監督 どんなに強い人でもどんなに弱い人でも必ず支え合って生きているというテーマを映画で描いた。大切な人と見て欲しい。
(写真は、前列左より熊澤監督、森崎、桜庭、阿部、ミムラ、矢野、野村、後列はステレオポニーの3人)