東宝配給「ロック わんこの島」(製作:フジテレビジョン+東宝+FNS27社/制作プロダクション:シネバザール)の完成報告会見と披露試写会舞台挨拶が9日、東京国際フォーラムで行われ、キャストの佐藤隆太、麻生久美子、土師野隆之介、倍賞美津子、中江功監督、臼井裕詞プロデューサーが登壇した。(写真は、前列が土師野とロック、後列左より倍賞、麻生、佐藤、中江監督)
本作は、2000年8月の大噴火から11年、三宅島の雄大な自然を舞台に、一人の少年と一匹の犬の目を通して、心と心のつながり、家族の在り方、故郷への想い、そして生きていく力を描く、実話から生まれた涙と希望あふれる感動の物語(123分)。原案は、フジテレビ「めざましテレビ」の人気コーナー「きょうのわんこ」。震災に負けずたくましく暮らした三宅島の一匹のわんこ、ロックのエピソードが07年6月に「きょうのわんこスペシャル」で紹介され、大きな反響を呼んだ。
この島のアイドル犬・ロックのエピソードをベースに、今回オリジナル脚本が制作され、映画「冷静と情熱のあいだ」やTVドラマ「Dr.コトー診療所」などの中江監督がメガホンを取った。脚本は水橋文美江と鈴木智。昨年10月10日に三宅島でクランクインし、今年2月8日にアップした。他に、岡田義徳、柏原収史、原田美枝子らが共演。音楽は吉俣良(ポニーキャニオン)で、主題歌は小田和正の「hello hello」(アリオラジャパン)。7月23日(土)より全国東宝系で公開。
会見後半には、壇上のパネルが開き「ロック号」が現れ、車内よりゴールデンレトリバーのロックが登場、「めざましライフエイドキャラバン with ロック&美郷」の詳細が発表された。このプロジェクトは、ロックとめざましテレビお天気キャスターの長野美郷が、6月13日から約2ヵ月かけて日本全国各地(27都道府県)の絶景ポイントから天気を伝え、東日本大震災で被災された東北地方の人々へエールを送るべく、各地の復興エピソードを紹介する(総移動距離1万㎞以上)。なお、製作出資社の収益から、本作を劇場で鑑賞した観客一人当たり6円に相当する金額が、FNSチャリティキャンペーンとして、日本ユニセフ協会を通じて被災地に寄付される。
▼臼井プロデューサー 編集途中で東日本大震災が起きましたが、三宅島の人々が家族の絆を強めた姿を映像で見る度に、本作のテーマ、家族の思いが、希望の第一歩となるようにしたいと思いました。三宅島の復興にかけた苦労を風化させないことはもちろん、東日本大震災が起きた今年だからこそ、いい形で日本中の方に見て欲しい。
▼中江監督 この作品を作る前、撮影中、編集中も “家族” という伝えたいことは、はじめからブレていない。そういう作品に仕上がっている。