【FREE】アルゴP「ムーラン~」完成披露記者会見
2011年06月09日
アルゴ・ピクチャーズ配給「ムーランルージュの青春」の完成披露記者会見が4日、なかのZERO小ホールで行われ、明日待子、野末陳平、田中重幸監督が登壇した。
新宿駅東口にかつてあったムーランルージュ新宿座とは、佐々木千里が昭和6年に開館した芝居とレビューを中心に提供する劇場で、風刺劇や抒情劇で学生・インテリ層に人気を集め、歌ありコントありトークありのバラエティという言葉を生み出した。この劇場から有島一郎、望月優子、明日待子、森繁久弥、三島千恵子、由利徹などの名優を輩出。その中でも、明日は1933年から47年まで同劇場に所属し、35年にはカルピスの初代CMガールに抜てきされるなど、 “元祖アイドル” として活躍した。
本作は、生誕80周年を記念した記録映画で、劇場が閉館してから60年が経ち、数少ないムーランの出身者に取材をし、隠れていた貴重な資料や新証言と共に作りあげた作品で、ムーランを支えた人々、そしてそこに集った人たちの青春の記録でもある。9月17日(土)より新宿K‘s cinemaにて公開。
▼田中重幸監督 ムーランの舞台は全部オリジナルなんです。今の映画やテレビのお笑いもそうですが、何万部か売れた原作に、何かに出ている役者を抱き合わせたものではない。ムーランでは10日変わりで月に3本の劇を公演。そこに本物のエンターテインメントがあり、観客の反応が直に伝わり、作品が作られる。そういうオリジナルのドラマを作るのがいかに大切か、改めて思い知らされた。本作は記録映画であるが、明るく楽しいものになっていればと思う。最後はほろりとする作品になっている。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。