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「第64回カンヌ国際映画祭2011」レポート(1)

【FREE】「第64回カンヌ国際映画祭2011」レポート(1)

2011年05月17日
OPセレモニー会場「グランパレ」 OPセレモニー会場「グランパレ」

【カンヌ5月13日=映画ライター・岡田光由】

 南仏カンヌで5月11日から始まった第64回カンヌ国際映画祭は、東日本大震災で多大な被害を受けた日本への支援を呼び掛けるポスターやカード、それに募金箱が映画祭会場に登場。思わず目を熱くさせる光景だった。

 そんな中、オープニング・セレモニーが開催され、会場のグランパレ前のレッドカーペットには、審査員を務めるユマ・サーマンやジュード・ロウらを率いる審査委員長のロバート・デ・ニーロ、コン・リー、サルマ・ハエック、アントニオ・バンデラス、さらにはオープニング上映作「ミッドナイト・イン・パリ」のウッディ・アレン監督がオーウェン・ウィルソン、レイチェル・マックアダムス、エイドリアン・ブロディらと現れ、華やかなムードを最高に盛り上げた。

 セレモニーは「イングロリアス・バスターズ」のメラニー・ロランの司会で進められ、海辺の特設ステージから中継されたレディ・ガガのライブに一同はびっくり。また今回から新たに設けられた名誉パルムドール賞が「ラストエンペラー」のベルナルド・ベルトルッチ監督に贈られた。車椅子で登場したベルトルッチにデ・ニーロをはじめ、観客全員が温かな拍手を惜しみなく送った。

 今年のコンペティション部門は、中国や韓国の作品がない代わりに、日本から三池監督の「一命」と河瀬直美監督の「朱花の月」の2作がエントリー、さらに短編部門で田崎恵美監督の「ふたつのウーテル」と日米スタッフから成るUSC大学院プロジェクトによる「TSUYAKO」、そして監督週間で園子温監督の「恋の罪」が上映され、久しぶりに日本映画が話題になりそうだ。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。