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「借りぐらし~」、鈴木敏夫Pら大ヒット祈願

【FREE】「借りぐらし~」、鈴木敏夫Pら大ヒット祈願

2010年07月02日

 スタジオジブリ最新作「借りぐらしのアリエッティ」が遂に完成。映画の大ヒット祈願と、7月1日からスタートの全国15都市をまわるキャンペーンの安全を祈願するため、1日、東京・芝公園の大本山・増上寺に鈴木敏夫プロデューサー、キャストの志田未来、神木隆之介、音楽・主題歌歌手のセシル・コルベルが集まり、これまでマスコミの前に登場しなかった米林宏昌監督も姿を現した。

 荘厳な大ヒット・安全祈願に続いて、コルベルが主題歌「Arrietty,s Song」(ヤマハミュージックコミュニケーションズ/徳間ジャパンコミュニケーションズ)を奉納。そして、画作りでは、小人のアリエッティにちなんだ小さな七夕の笹を用意し、製作スタッフ・キャストの願いのこもった短冊を吊るした。

 試写を見た関係者からも“新しいジブリ作品の誕生”との声が上がっていることに対して、鈴木プロデューサーは「そんなこと言ったら宮崎駿が悲しむと思うけど(笑)、世代交代ということではない。宮崎監督は初号試写鑑賞中に涙し、見終わって静まり返った試写室の中で、最初に立ち上がって『よくやった!』と米林監督と握手をし、オレも頑張ると言っていた。米林監督やみんなが頑張ってくれたお陰で、新しいジブリ作品が誕生したと思う。でも、古い方も忘れないで欲しい」と、ジブリ次世代へ確かな手応えを得ているようだった。そして、「今回はジブリ作品としてはちょっと切ない終わり方だが、現代に生きる私たちに生きる勇気を与えてくれると思う」とした。

 通称“麻呂”、「千と千尋の神隠し」(01年)に出てくる“カオナシ”のモデルと言われ、「ジブリで一番上手いアニメーター」という米林監督は、「初めての監督作品だったので戸惑うことばかりだったが、沢山の方々に支えられて完成させることが出来た。志田さんと神木くんの会話は、本当にアリエッティ(14歳の小人の少女)と翔(アリエッティを見つける12歳の人間の少年)が会話しているようだった」と胸を張った。

 本作は、宮崎監督が約40年以上前に読んだイギリスの児童文学、メアリー・ノートン著「床下の小人たち」(林容吉訳・岩波少年文庫刊)が原作。宮崎監督の企画・脚本を、ジブリ最年少(37歳)となる米林監督が瑞々しい作品に仕上げた長編アニメーション。声の出演は他に、大竹しのぶ、竹下景子、藤原竜也、三浦友和、樹木希林。共同脚本は丹羽圭子。スタジオジブリ、日本テレビ、電通、博報堂DYMP、ディズニー、三菱商事、東宝、ワイルドバンチ提携作品。東宝配給により、7月17日(土)全国東宝系にてロードショー。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。