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TIFFレポ、屋外で『E.T.』40周年記念上映

【FREE】TIFFレポ、屋外で『E.T.』40周年記念上映

2022年11月02日

 第35回東京国際映画祭では、東京ミッドタウン日比谷・日比谷ステップ広場で屋外上映イベントを実施中。無料のため、偶然日比谷を訪れた人たちがふらっと入場する光景が見受けられるなど、連日にぎわいを見せている。映画祭8日目の10月31日(月)には、スティーヴン・スピルバーグ監督の名作『E.T.』の屋外上映を実施した。

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TIFFレポ:『E.T.』40周年記念上映、トークを行った山之内すず(左)、笠井信輔、中央にE.T.

 1982年の製作から40周年を迎えたことを記念した上映。本編の前には特別映像を上映、同作に多大なる影響を受けた映画人たちがインタビューに答えていく構成で、なかでJ・J・エイブラムスは、「映画人の夢は、その映画が長く愛されること」「今公開されても大ヒットするに違いない」「時代を問わずに感動を与える映画だ」とその偉業を称えた。

 この日、日比谷ステップ広場に集まったのは、公開当時を知る年齢と思しき人から、親に連れられた子どもまで、幅広い世代が集まった。『E.T.』をはじめて観る人も少なくはなく、若い彼ら彼女たちがグッズ(バッグやTシャツ、スウェットなど)を手にして会場を訪れる姿は、ちょうどエイブラムスが語ったコメントを表しているかのようだった。

 特別映像の上映後、笠井信輔と山之内すずによるスペシャルトークを実施。公開当時を知る笠井は、「日本でも配収100億円を記録した大ヒット作。誰もが知るSFファンタジーの名作。この街には、丸の内ピカデリーという映画館があり、40年前の封切館だった。ここ『E.T.』の聖地で行う今日のイベントには、凱旋上映という意味合いがある。40年前の私は19歳で大学生だった。新宿プラザ劇場か新宿ミラノ座か、どっちで観たか思い出せない。当時流行っていたので、観にいかなきゃという気持ちで観に行った」と振り返った。

 赤いパーカーに身を包み、映画にも登場した日本製(クワハラ)の自転車を押して少年エリオットのコスプレ姿で登壇した山之内は、「私が生まれた時にはすでに有名作だった。大人になってから観たが、子どもの頃の気持ちに戻れる映画。有名な(指と指とを合わせる)シーンしか知らなかったので心温かくなる作品だと思っていたが、途中でまさかの展開もあり、びっくりしたことを覚えている。理科室でカエルの解剖をするシーンが大好きで、エリオットの(優しい)性格を表している場面があり印象的。40年経っても愛され続けているのがすごい。映画を観ていなくても、知っているシーンがあるのは、本当にすごいことだと思う」と魅力を語った。

 なお、40周年を記念した商品展開も続々決定しており、クワハラの自転車が復刻販売中。NBCユニバーサルからは、アニバーサリー・エディション「4K ULTRA HD+ブルーレイセット」が12月21日(水)より発売される。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。