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『男はつらいよ』4K修復版で竹下景子登壇

【FREE】『男はつらいよ』4K修復版で竹下景子登壇

2019年10月29日
寅さんの思い出を語った竹下景子 寅さんの思い出を語った竹下景子

 『男はつらいよ』シリーズの4Kデジタル修復版上映(配給:松竹)が25日にスタートしたのを記念し、第32作『男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎』(83年)でマドンナを演じた竹下景子によるトークショーが26日、角川シネマ有楽町で開催された。当日は237席が満席となる盛況。聞き手は元NHK衛星映画劇場支配人の渡辺俊雄氏が担当した。

 第32作の後も、38作、41作とそれぞれ別の役名でシリーズに登場した竹下は、「リリーさん(浅丘ルリ子)のようにシリーズを通して同じキャラクターを演じるわけではなくて、その都度、役名もキャラクターも違ったので、毎回新鮮に寅さんに『はじめまして』というつもりで現場に入ることができたと思います。(山田洋次)監督が女優名が空欄のまま新しい話を作っていく中で、『あ、この役なら竹下がいるか』となったのかもしれません(笑)」と笑顔で話し、主演渥美清とのエピソードとして「素顔の渥美さんは普段はとても物静かな方。カメラや照明のセッティング中は基本的に静かにされているんですけども、俳優が集まって待ち時間が長くなった時には、周りの空気を察してなのか、若い頃の話をしてくれることがよくありました。アフリカ旅行にいらした時の思い出とか。『キリンが向こうのほうにいるのが、マサイの人にはよーく見えるんですよ』と渥美さんが話し始めると、思わず周りの人も耳をそば立てて引き込まれてしまうんですよね」と振り返った。

 また、この日は一番後ろの席で本編を鑑賞していたことを明かし、「この作品が封切られて以来、初めて映画館で見ました。お客さんの笑い声が聞こえてきて、なんともいいですね。映画館って」と劇場で同作を観る喜びを語った。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。