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第15回節目のSKIP映画祭、記者会見実施

【FREE】第15回節目のSKIP映画祭、記者会見実施

2018年06月05日
 第15回の節目に立つ、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭(IDCF)2018が7月13~22日に埼玉県川口市で開催される。記者発表会が6月4日、永田町の都道府県会館で実施された。

 長編部門、短編部門、アニメ部門でコンペを構成してきた同映画祭は今年から国際コンペ、国内コンペ(長編部門、短編部門)に改編。アニメ作品に関しては、継続して各部門で審査対象としている。国際コンペの審査委員長は女優の渡辺真起子、審査員は映画監督の深田晃司他。国内コンペの審査委員長は映画プロデューサーの桝井省志、ユーロスペース支配人の北條誠人他。会見で渡辺国際コンペ審査委員長は、「この映画祭は2012年に、私が出演した中野量太監督『チチを撮りに』を発見してくださった。その後、海外の映画祭等にも出品され、私自身も多くの賞をいただいた。巣立った人たちが、(審査する立場等で)戻ってくる頃なのかもしれない」と同映画祭との縁を語った。

 埼玉県知事の上田清司実行委員会会長は、「今年のコンペには過去最高を10も上回る、98の国と地域から作品が集まった。コンペ以外では、カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した是枝裕和監督が、25年前に制作したドキュメンタリー映画も上映する。この映画祭から巣立ったクリエイターたちが、是枝監督のように世界に飛躍すれば、我々としても本望」と挨拶。

 続いて、川口市長の奥ノ木信夫実行委員会副会長が、川口市が製作したオープニング作品『君がまた走り出すとき』(監督:中泉裕矢)について、「50本の応募企画の中から、本映画祭に過去2回ノミネートしている中泉監督に依頼した。マラソンをテーマにした映画であり、川口市民参加型で撮影した。私も1秒か2秒ほど映っています(笑)」とアピール。また、奥ノ木副会長は「昨年の動員数は9228人だが、今年は1万人以上の動員を目指すべく、1日増やした10日間開催にする」と目標を語った。

 その他、プログラムについては土川勉ディレクターが説明した。アニバーサリーイヤーである今年は、15周年特別企画を3種用意。まず、埼玉県にゆかりのある映画監督を紹介する「飛翔する監督たち from SAITAMA」。石井裕也監督『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』、入江悠監督『22年目の告白 私が殺人犯です』、沖田修一監督『横道世之介』、𠮷田恵輔監督『犬猿』を上映。次に巨匠映画監督を捉える、ドキュメント3本を集めた「名匠たちの軌跡」。ここでは、クリス・マイケル監督『A.K.ドキュメント黒澤明』、是枝裕和監督『映画が時代を写す時‐侯孝賢とエドワード・ヤン』、イブ・モンマユール監督『ドキュメンタリー:映画監督ミヒャエル・ハネケ』を上映。最後にシリーズ全作を紹介する「怪盗グルーシリーズ」一挙上映を用意している。

 同映画祭の主催は、埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。