ディズニー配給『美女と野獣』の来日記者会見が29日、東京ミッドタウンのミッドタウンホールAで行われ、ビル・コンドン監督と作曲のアラン・メンケンが出席した。
17日に全米で公開され、オープニング3日間で興収1億7千万ドルを記録する大ヒットスタートを経て来日した監督は、はじめに「多くの国々でミュージカルが衰退してしまった中で、(監督した)『ドリームガールズ』が日本でアメリカに次ぐ反響を得たように、ミュージカルが生きている日本でこの映画をお見せすることができて嬉しい」と挨拶し、アランは「最近でも(舞台の)『ノートルダムの鐘』や『アラジン』で来日したが、特にこの作品に触れて頂くことにワクワクしている」と話した。
エマ・ワトソン主演で、不朽のディズニー・アニメーション『美女と野獣』を実写映画化。監督は「アニメーション版は完璧な映画。何も解決すべき問題はないが、実写ならではの提案ができるのではないか。もっとキャラクターについて語ることができるのではないか、心理描写やバックストーリーなど、実際にそういった出来事が今起きていることを信じてもらえるような、現実味を帯びたものにするために、新しい歌、シーンが出来上がっていった」と実写版を制作するにあたりこだわった点を語った。また、メインテーマである「美女と野獣」について、アニメ版と舞台版でも作曲を務めたアランは「ダンスの担当者から、『広間で2人が舞踏するシーンに繋げられないか』というアイデアがあり、それを意識して、通常のテンポからワルツのリズムに変わって、また元に戻るというアレンジを加えた」と今作で作曲する際に工夫したポイントを説明した。
2人の会見後には、吹き替えを担当したベル役の昆夏美がドレス姿で、野獣役の山崎育三郎も映画をイメージした衣装で登場し、「美女と野獣」日本版デュエットソングを熱唱。舞台袖で見守っていた監督から「素晴らしかった。瞬時に日本版リメイクを作らないとと思うほどだった」と絶賛の声が挙がるほど、圧巻のパフォーマンスを見せた。さらにその後、アランがピアノで同作の劇中曲のメドレーを生演奏し、会場をすっかり『美女と野獣』の世界に引き込んだ。日本の公開は4月21日(金)。