東宝が配給する、新海誠監督の最新アニメーション映画『君の名は。 your name.』(8月26日公開)の完成披露が7日夜、TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、新海監督、キャストの神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、谷花音、市原悦子が登壇した。
新海監督の待望の新作は、夢の中で入れ替わる少年・立花瀧(神木)と少女・宮水三葉(上白石)の恋と奇跡の物語で、小野小町の和歌「夢と知りせば覚めざらましを(=夢と知っていれば目を覚ますことはなかったのに)」に想を得ている。長澤は瀧のアルバイト先の先輩・奥寺ミキ、谷は三葉の妹・宮水四葉、市原は三葉の祖母・宮水一葉を演じた。作画担当は安藤雅司、キャラクターデザインは田中将賀。音楽はロックバンドRADWIMPSが務め、「前前前世」など主題歌4本と22曲の劇伴を手掛けた。
当日は、およそ200倍の当選確率から選ばれた観客によって、会場のスクリーン7(533席)が満席となった。また、全国54館でライブ・ビューイングが行われ、日本中を巻き込んだ盛況なイベントとなった。七夕に合わせて、ゲストは浴衣姿で登場し、短冊に願いごとを書いて披露する場面も。“出逢いと奇跡の映画”ということで、新海監督は、「本作が運命の観客と出逢えますように」と公開に向けて願いを込めた。
舞台挨拶では、北米配給が決定したことが発表された。新海監督は、既にアメリカで行われたワールドプレミアの様子を、「およそ3400人を動員したプレミアだった。彼らは展開の一つ一つに反応してくれ、笑い声と泣き声の絶えない107分間だった。是非、皆さんも笑ったり泣いたりして下さい」と話し、日本の観客に呼びかけた。また、「思春期の人に向けて作った映画。思春期と言っても、6歳からなる人、50歳を超えてもという人もいる。僕自身40歳だが、いまだ思春期の気分を引きずっている。沢山の人に届きうる作品だと思う」とアピールした。
新海監督の大ファンと公言する神木は、「出演できたことが、信じられないくらいに嬉しかった。上白石さんと特報映像を見ながら、思わず、『良い映画だねー』『あ、僕らがやるんだね』って(笑)。それほど、現実感がなかった」と喜びを語り、役については、「(男女の演じ分けの)絶妙なバランスが難しかった」とコメントした。上白石は、「神木さんが言ったように、男女入れ替わりの演技は難しかった。でも、神木さんは、完璧に三葉を演じていて、凄かった」と現場を振り返った。長澤は、「台本と画のイメージが違い、驚いた部分も。瀧の憧れの存在という部分を意識して役に取り組んだ」と役についてコメントした。
製作委員会は東宝、コミックス・ウェーブ・フィルム、KADOKAWA、ジェイアール東日本企画、アミューズ、voque ting、ローソンHMVエンタテイメント。制作はコミックス・ウェーブ・フィルム。