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トップインタビュー:依田巽東京国際映画祭チェアマン

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トップインタビュー:依田巽東京国際映画祭チェアマン

2008年10月31日
審査委員長J・ヴォイト

 ――国際審査員はもう決まっていますか。

依田 ええ、決まっています。俳優のジョン・ヴォイトさんが審査委員長を務めるのをはじめフォ・ジェンチー(中国/監督)、マイケル・グラスコフ(米国/プロデューサー)、セザール・シャローン(ブラジル/撮影監督)、檀ふみ(日本/女優)、高田宏治(日本/脚本家)の6名で構成しています。プレス発表の時に説明したのですが、今年は開催期間中の9日間あけていただくのがけっこう大変だったのです。著名な監督、俳優、プロデューサー等で構成されていますが、ほぼ7月下旬には決まっていましたね。

 ――コンペティション部門は何本ですか。

依田 15本を上映します。日本からは日活の「ブタがいた教室」(監督前田哲/妻夫木聡主演)ともう1本、俳優の渡部篤郎さんが監督・主演、共演は高岡早紀さんの「コトバのない冬」という映画を出品します。この他、大作・話題作が揃ったと自負しています。


生誕80年で手塚治虫特集

 ――「レッドクリフ」がオープニングですが、クロージング作品はどういう作品になったのですか。

依田 ウォルト・ディズニーの大作「ウォーリー」です。ロボットを主人公にしたCGアニメ映画で、環境について考えるきっかけを与えてくれる作品です。大スターが声優をやっているわけではないのですが、映画の中身で勝負しています。

 ――「ウォーリー」の場合は正月公開作品ですが、「特別招待作品」はこれまでメジャー各社の正月公開作品が宣伝のために出品ということが多かったのですが、今年はどうでしょうか。

依田 正月作品というのは比較的に少なくて、「レッドクリフ(前編)」や「ブラインドネス」のように正月前の11月公開やあるいは来年正月第2弾といった作品が比較的に揃っています。

 ――来日ゲストは決まったのですか。

依田 「ブラインドネス」のジュリアン・ムーアは決まっています。その他出演俳優さんたちと現在交渉中です。

 ――今回「natural TIFF」という新しい部門を作られたわけですが、これ以外にも何かあるのですか。

依田 部門ではないのですが、今年で生誕80周年を迎える手塚治虫さんの特集を「animecs TIFF 2008」の中で行います。

 ――手塚さんの全作品ですか。

依田 自然に優しいという切り口で「森の伝説PARTミ1」や「鉄腕アトム」「新ジャングル大帝進めレオ」「火の鳥・黎明編」などの映画を中心にTV作品と合わせて計10本を上映します。この他、特別上映として「男はつらいよ」40周年を記念し、第32作「男はつらいよ・口笛を吹く寅次郎」、市川崑監督追悼上映「その木戸を通って」(浅野ゆう子主演)、黒澤明監督の没後10年を記念して角川映画が、角川文化振興財団、米・映画アカデミー、フィルム・ファンデーションより費用の助成を受けて復元したデジタル・リマスター版「羅生門」(黒澤明監督)、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場創立125周年記念のデジタル映像作品をそれぞれ特別上映します。もちろん、例年開催している「WORLD CINEMA」では、各メジャー映画祭で賞を取りながら、日本では配給していない作品を数多く上映します。「日本映画・ある視点」部門のオープニング作品は、「THE CODE/暗号」(日活配給)という作品です。これは林海象さんの監督作品で、尾上菊之助さん、稲森いずみさん、それに宍戸錠さん、松方弘樹さんも出演します。ある意味では、日活が往年の名俳優を起用して製作・配給するアクションエンタテインメント作品で「ある視点」のオープニングに相応しいと選びました。


(全文は月刊誌「文化通信ジャーナル」08年10月号に掲載)

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