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東急レクリエーション 菅野信三代表取締役社長に聞く

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東急レクリエーション 菅野信三代表取締役社長に聞く

2019年08月20日

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 東急レクリエーションの菅野信三社長(=写真)は、2016年7月号以来、3年ぶりの本誌登場である。

 3年前は、東急電鉄が東急レク株式の過半数を持ち、連結子会社化した後のこと。当時から最大の課題である「新宿TOKYU MILANO」跡地の再開発について、昨年夏に概要を発表した。映画館を含むエンタテイメントの要素をふんだんに盛り込み、新宿歌舞伎町という立地と、時代性をにらんだ施設を目指して、今夏いよいよ着工する段階まで漕ぎつけた。

 この11月には、休館していた東京・南町田のシネコンが装いを新たに再開する。事務所移転や新規事業なども気になる動きだ。


電鉄連結化3年半の成果

──東急電鉄の連結子会社(2016年3月)になって3年半です。目論見どおり進んでいますか。

菅野 連結化には、新宿の再開発、人的交流、事業領域の拡大という大きく三つの狙いがありました。それぞれうまく進んで、企業価値の向上につながっています。
 新宿の再開発は、東急電鉄との協働により円滑に進捗しています。本プロジェクトは国家戦略特区に認定されており、容積率の緩和や、民間都市再生事業認定に伴う税制優遇なども見込まれております。当社、東急電鉄が連結化のもと一緒になって計画的に進めてきたからこその結果だと考えています。

 次に人的交流の部分。今年3月に取締役に就任した久保(正則)君を、東急電鉄に2年ほど出向させて経営の勉強をしてもらいました。東急電鉄からも当社に数名出向していただき、各方面で活躍しており、人的交流によるプラス効果がしっかり表れてきています。

 最後が、当社の事業領域の拡大です。東急グループはいま渋谷で大きな開発を進めています。その中における当社の役割が連結化することで明確になりました。すなわち当社が、グループのエンターテイメント領域を担うという役割のなかで、「エンタテイメントシティSHIBUYA」という開発ビジョンを実現する重要なプレーヤーの役割を果たします。具体的には、まず、昨年誕生した「渋谷ストリーム」にコミュニティカフェを開業しました。もう一つ、今年11月1日に開業する「渋谷スクランブルスクエア」の展望施設「渋谷スカイ」の運営管理業務に参加し、社員も出向させます。スーベニアショップ2店舗も出店し東京土産、渋谷土産、施設土産を並べます。また、渋谷をどうエンタメ化していくかというプロジェクトに参加することで映画興行を中心とした企業構造から少し広がりが出てきました。もちろん渋谷にシネコンを作る準備も着々と進めています。


半世紀ぶりに事務所移転

──昨年10月、桜丘地区の再開発に伴い、第1カスヤビルから徒歩1分ほどの第5富士商事ビルに事務所を移しました。カスヤビルには半世紀以上いましたから、ほとんどの社員にとって初めての引っ越しになりました。

菅野 新オフィスは社内で評判がいいですよ。家賃は上がりましたが、その分、生産性や仕事の質は高まってきていると感じます。以前は自分の机に座って黙々とやっていたのですがフリーアドレスに変え、一人でこもって集中できるブースを設ける一方で、オープンなスペースで相談しながら仕事を進められる。クリエイティブな仕事が非常にやりやすくなりました。前の事務所でもそうでしたが、私は社内を回って社員に声をかけます。顔を見ると、仕事ぶりや体調がわかるので、いいものです。

──毎日、ラジオ体操の時間があるのですね。

菅野 そうそう。引っ越しをしてから、11時半と15時の2回、放送を流してラジオ体操をするようにしました。私もここ2、3年、毎朝ラジオ体操をしていて、そのお蔭で体調がいい。社員の健康促進支援は企業の大切な役目です。社員の皆さんも最初は恥ずかしそうで抵抗感がありましたが、私が率先して体操をしながら、各フロアで声をかけて回りました。今は在社していれば全員がやっています。ほんの数分で、気分転換になるし、集中力が増すし、その効果を実感しているようです。


コミュニティカフェ、VR

――移転した昨秋以降、IMAXレーザーの導入が始まり、映像事業以外でも新規事業が相次ぎました。新規事業はいかがですか。

菅野 コミュニティカフェ事業を立ち上げました。先述のとおり渋谷ストリームの4階、エクセルホテル東急と同じフロアにサイクルカフェ「トルク」を12月に開店、自転車好きを中心に親しまれています。後述する南町田駅の商業施設グランベリーパークには、あるキャラクターに特化したカフェを開きます。今後も機会があれば、コミュニティカフェを増やしていく考えです。

──昨年11月には、渋谷にVR施設をオープンしました。

菅野 優れたVR技術を持つティフォン社と提携し、VR施設「ティフォニウム渋谷」を開業しました。立地は渋谷の文化村通りですが、ビルの6~8階にあり路面店ではないので、認知してもらうのに時間がかかりました。様々な施策を行う中で、渋谷をVRの聖地にしようとVR3施設(東急レク、アドアーズ、CAセガジョイポリス)が提携し、「VRシティ渋谷」として共同プロモーションを実施。3施設共通のリーフレットを制作・配布するなど共同販促を始めました。その結果、マスコミにも注目され認知が広がり、この5月、6月以降は軌道に乗ってきて先が見えてきた気がします。最近、週末は1~2時間待ちが出るほどで8階のカフェは満席になることもあります。体験するアトラクションは年に2回ほど更新し、お客様がリピーターとなってどんどん情報発信してもらう。そういう好循環が生まれるように育てていきます。

──ティフォン社にはTBSが出資し、関連会社にしました。

菅野 ティフォン社のVRコンテンツ制作能力は素晴らしいですから、成長性への期待の表れでしょう。当社も少額ながら出資し、米ディズニーも出資しています。


松竹と合弁、ベトナム進出

──松竹とシンガポールに合弁会社「STメディア」を昨年12月に設立、今年3月に公表しました。ベトナムに進出したのですね。

菅野 新会社の出資比率は非公表ですが、松竹さんが主体です。ベトナムでシネコン事業を展開する「BHDメディア・ジョイント・ストック・カンパニー」の株式約28%を、合弁会社を通じて取得しました。BHD社はホーチミンとハノイを中心に9サイトのシネコンを展開しています。


続きは、文化通信ジャーナル2019年8月号に掲載。

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