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邦画事業強化のハピネット、ピクチャーズユニットの松井GM、金井映画制作部リーダーに聞く

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邦画事業強化のハピネット、ピクチャーズユニットの松井GM、金井映画制作部リーダーに聞く

2019年04月12日

ハピネット松井氏(右)・金井氏.jpg
松井氏(右)と金井氏


 ハピネットが、邦画の製作事業を強化している。

 エンターテイメント業界の流通会社としてトップクラスのシェアを誇る同社は、近年、主力の中間流通業以外にも、各分野で自社オリジナル商品の開発に力を入れている。映像事業も同様で、自社で邦画を作る「製作会社」としての機能を充実させている。その成果は如実に表れており、2017年は『キセキ-あの日のソビト-』、2018年は『日日是好日』と、自社製作幹事作品から立て続けに興収10億円を突破する大ヒット映画が生まれた。

 勢いに乗る同社は、2019年も怒涛のごとく製作幹事の邦画を送り出す。その一方、洋画やアニメーションのラインナップも充実しており、特に秋以降の作品数のボリュームは目を見張るものがある。

 躍進著しい同社の映像製作事業を管轄する部門は「ピクチャーズユニット」。そのゼネラルマネージャー(GM)を務める松井智氏と、映画制作部リーダーの金井隆治氏に、これまでの経緯や今後の方向性を聞いた――。


邦画を自社で作っていく

──御社の映像製作事業は、数年前までは映画DVDを発売するビデオソフトメーカー業が主力でしたが、ここ数年は邦画の製作で非常に存在感があります。やはり意識して作品数を増やされているのでしょうか。

松井 おっしゃる通り、拡大していく方向性です。昔は洋画のビデオグラム化権だけを取得することが多かったですし、それは今後も引き続き行っていきますが、一方で、より邦画を自社で作っていこうという姿勢にシフトしています。映像製作事業を進める上で、自分たちで作品を持つことが一番面白いところだと思うので、今はその体制を整えている真っ最中です。

──映像製作を手掛ける部隊は昔からあったのでしょうか。

松井 弊社は玩具などの流通事業を主体としている会社で、1999年にビームエンタテインメントがグループ入りして以来、映像関係の流通も手掛けるようになりました。そのビームエンタテインメントの中に、小さな規模ですが製作チームがあったので、ここに色々なメンバーが加わりながら、だんだんと発展してきた形です。

──邦画でも、最近は自社幹事作品や、製作委員会のメンバーでも上位に名を連ねている作品が多いように思います。

金井 松井が申し上げた通り、今まではビデオグラムの発売・販売の権利取得を目的として行動することが多かったですが、今はデジタル化され、メディアが多様化している中で、我々が生き残るためには(ビデオ以外にも)色々な役割を担っていかなければなりません。そのためにも、まずは製作幹事作品や、できれば自社企画の作品を作っていこうと、邦画の製作を始めました。現状、作品の規模は、製作費とP&Aを合わせて1億5千万円~2億円ぐらい、劇場館数では100~200館程度のものをメインに扱っていくケースが多いと思います。

──金井さんがリーダーを務める「映画制作部」はいつ頃立ち上がったのですか。

金井 2018年4月です。それまでもチームとして動いていたので、基本的にやることは変わっていないのですが、人数が増えてきたので「部」に格上げとなりました。部の中には、邦画の自社企画を手掛けるチーム、邦画の共同幹事作品や出資作品を担当するチーム、主に洋画を担当するチームの3チームがあります。

松井 「部」にすることで、よりたくさんの作品、より大きな作品もできるだろうという考えもあります。


『娼年』『友罪』『日日』ヒット

──2018年は、御社の製作幹事作品でヒットが目立ったように思います。

金井 まず、4月にファントム・フィルムさんと共同幹事した『娼年』を公開しました。この作品は興収3億6千万円を超えるヒットとなりました。R-18の映画としては異例だと思います。

松井 劇場が女性ばかりでしたね。応援上映も開催して盛り上がりました。

金井 続いて5月には、WOWOWさんと共同幹事した『友罪』(配給:ギャガ)を公開しました。

松井 内容もよく出来ていましたし、瀬々敬久監督とご一緒できて良かったなと思います。

──その2本を聞いただけでも、とてもチャレンジングな作品に取り組んでいることがわかります。

松井 作品の方向性は全く違いますが、確かにどちらもチャレンジの要素が非常に大きいと思います。

金井 これまでも、基本はメッセージ性の強いもの、エッジの効いた作品を中心に取り組んできまして、過去には日活さんと『凶悪』や『ヒメアノ~ル』などもやらせてもらいました。そういった作品は2次利用にも向いているケースが多いのです。その市場でも数字を上げられるジャンルを選んでいたというところはあります。

──去年は、御社が共同で製作幹事を務められた『日日是好日』(配給:東京テアトル)も13億円を超えて大ヒットしましたよね。良質なヒューマンドラマという点では、今おっしゃった2次利用向けのジャンルとは異なると思います。

金井 この作品は、ヨアケさんと共同幹事でやらせてもらいました。確かに、今までとは全然違うテイストの作品なので、今でこそ大ヒットしましたが、当初は社内の会議を通すのもいつも通りとはいきませんでした。

松井 パッケージ向けの作品ばかりになってしまっても広がりがないので、違うジャンルにも挑戦しようという意図があり、そういう意味では『日日是好日』もチャレンジングな内容でしたが、金井から企画を聞いた時には素晴らしい作品だと思い、ぜひやらせてほしいと思いました。


続きは、文化通信ジャーナル2019年4月号に掲載。

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