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東急レク 山下取締役 久保執行役員 「絶好調の二子玉川に続いて、大阪エキスポシティを開業」

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東急レク 山下取締役 久保執行役員 「絶好調の二子玉川に続いて、大阪エキスポシティを開業」

2016年01月26日

 東急レクリエーションが2015年に東阪で新規開業した2つのシネコンが、大きな話題を呼んでいる。東京・世田谷区の二子玉川駅前に4月オープンした109シネマズ二子玉川(10スクリーン、1665席)、大阪・吹田市の万博記念公園に11月に誕生した109シネマズ大阪エキスポシティ(11スクリーン、1884席)の2サイトだ。

109シネマズ大阪エキスポシティ.jpg
109シネマズ大阪エキスポシティ


 同社は14年8月に丸の内ルーブル、続いて同年12月末で新宿ミラノ座を閉館。これにより全てのロードショー館がなくなり、同社映像事業部が運営する映画館はシネコンに完全移行を果たした。

 映像事業部を率いる山下喜光・取締役常務執行役員映像事業部長、久保正則・執行役員映像事業部副事業部長兼劇場運営部長の二人に、同社の15年を振り返ってもらった。


エキスポシティの一等地

山下氏

山下氏.jpg
――109シネマズ大阪エキスポシティが11月19日、万博記念公園内のエキスポランド跡地に誕生しました。三井不動産が開発したエキスポシティの一角ですが、その正面部分に位置しているのに驚きました。シネコンはだいたいショッピングセンターの最奥、最上階が定位置なので、この一等地の扱いは実に新鮮でした。

山下  この位置は、三井不動産さんがエキスポシティを設計した段階から変わっていません。

久保 正面入口上部の目立つところに「109シネマズ」と「IMAX」のサインを入れていただきました。勝手ながら(笑)、エキスポシティの象徴的な存在になろうという考えです。

――劇場内に入って、IMAXシアターに、またもや驚かされました。高さ18m、幅26mのスクリーンは圧巻です。

山下 IMAX次世代レーザーは巨大スクリーン、レーザーによる映写、12ch次世代サウンドで、最高の映画体験を提供します。オープン直前の11月16日に内覧会を行い、業界の方々に大好評でした。大迫力の画面、音響はもちろん、特に黒のコントラストがよく出ているとの声が多く、業界の目の肥えた方々からのお褒めの言葉は自信につながります。

久保 巨大なスクリーンを設置すること自体が前例のないイベントのようなものでしたので、搬入から設置までをテレビの情報番組に取材していただき、地元で報じられました。導入費用は大きく、一般的なシネコンのメインシアターの約10倍かかっています(笑)。


次世代レーザー費用10倍

――IMAX社にとってもエキスポシティでのIMAXシアターは、深い因縁があるそうですね。

山下 1970年の大阪万博で、富士グループのパビリオンで世界初のIMAX上映が行われ、当時としては最新鋭の映像体験に多くの観客が押し寄せました。そして2015年の最先端であるIMAX次世代レーザーが実に45年ぶりに、IMAX初上映の由緒ある土地に戻ってくる。そうした感動的なストーリーが完成しました。

――シネコン事業者を決めるコンペでは、複数の興行会社が興味を示していたと聞いていましたが。

久保氏

久保氏.jpg
久保 契約条件のことなので詳細はお話できませんが、デベロッパーの三井不動産さんには、最初からIMAX次世代レーザーを導入する前提で提案をさせていただきました。三井不動産さんは従来型のららぽーととは一線を画す施設を目指しており、体験型重視、オンリーワンのコンセプトにIMAX次世代レーザーなど当社の提案が合致したのかもしれません。

――IMAXといえば、北西に車で15分の距離にある109シネマズ箕面にIMAXデジタルがあります。競合としては、東に車で10分行くとイオンシネマ茨木もあります。

久保 IMAXシアターの導入は、とにかく最高の映画鑑賞を提供し、映画ファンを掘り起こしたいという思いからです。これは09年に川崎などにIMAXデジタルを初導入した時から通底しています。限られたマーケットでシェアを取り合うのではなく、映画人口を開拓していく。北摂のマーケットを拡大することが大切です。


60~70万人、10億円目標

――4DXも、52席ながら導入しました。

久保 三井不動産さんは当初9スクリーン程度を考えていたようですが、当社ではIMAXを含め10スクリーンで計画を練り始め、やがて話題性十分の4DXも入れて11スクリーンにする決断をしました。4DXは100席前後が標準なのですが、どうやっても52席分のスペースしか確保できない。韓国の4DXサイドと交渉し了解を得て、IMAX次世代レーザーと4DXが揃い踏みする世界初の映画館になりました。

――年間では、どのくらいの興行成績を見込んでいますか。

山下 それほど高い事業予算は組んでいません。初年度は、年間の動員は60~70万人ほどでしょうか。オープン直後で正月映画が始まる前(11月19~30日)の数値では、近隣のシネコンと同程度の水準でしたから、前述の目標を達成できる可能性は十分にあると見ています。この期間中は、IMAXと4DXのお客様が多く、通常よりも高い単価で推移しておりますので、興収は10億円を目指します。


二子玉川、予想を上振れ

――東京では、二子玉川ライス・ショッピングセンターの第2期「テラスマーケット」に4月24日に開業した109シネマズ二子玉川が絶好調です。12月末時点で動員90万人程度が見込めると聞きました。

山下 お陰様で二子玉川は予想以上に多くのお客様に来ていただいています。今のところ、目論見を上回っております。

――ここまで成功したのは、なぜですか。

山下 東急電鉄と東急不動産が中心となって開発した二子玉川ライズ全体の集客力もありますし...

続きは「文化通信ジャーナル16年1月号」に掲載。


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