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ツイッターの拡がり“到達数”で明らかに!
ビデオリサーチ新指標「Twitter TV エコー」

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ツイッターの拡がり“到達数”で明らかに!
ビデオリサーチ新指標「Twitter TV エコー」で何が見える?

2014年10月06日
ビデオリサーチ 長島英樹ソリューション推進局 テレビ事業部企画担当 課長補佐
 『特徴ワード』で番組ツイートを特定


 ツイートの取得はどのようにして行うのか。当然、番組に関するツイートすべてにハッシュタグ(#)が付いているわけではない。長島氏は「今回の指標化のもう1つ大きなポイントは、番組固有の『特徴ワード』だ」と説明する。

 「Twitter TV エコー」は、ツイートの動向を正確に把握するため、ハッシュタグ(#)や番組タイトル、出演者などのキーワードに加えて、機械による自動化ルールに基づく「特徴ワード」で番組ツイートの特定を行っている。日本語は英語と違い、表記ゆれが激しいため、自動化のルール設定に苦労したと長島氏は語る。具体的な設定方法としては、まず番組名、番組ハッシュタグ、出演者名(堺正章なら“マチャアキ”などのあだ名も含む)が入っているツイートのうち、放送時間内に投稿されたツイートだけ、また重複を避けるためリツイートを除外して仮抽出する。これらを言語解析して、各キーワードに番組ジャンルごとの過去の出現頻度から「特徴スコア」を付けていく。また日常的によく使われる言葉など除外ワードを抜いて、「特徴スコア」が一定値以上のものを放送分数30分に1つ「特徴ワード」として設定する。

 ツイートは番組への反応を取りきれるよう、放送分数の2倍(最大2時間)を放送時間の前後に入れて数値化する(例:放送時間19時~20時の場合、17時~22時)。もちろん、botなどのいわゆるゴミツイートは除外する仕組みになっている。


 ツイートの95%以上は「ポジ意見」


 ツイートには、当然ネガティブな意見の投稿もある。では、テレビに関するツイートはどうか? 長島氏によると、視聴者のツイートは95%以上、ほとんどがポジティブな意見だという。「わざわざネガティブな意見を書くために番組を見る人は、あまりいないのでは」と長島氏。ただ、ネガティブな投稿も除外せずに収集しており、例えば急に番組のインプレッションが増えた場合、個別ツイートの内容を見て理由を確認することもできる。

 また、こんな面白い現象も。「インプレッションユーザー数TOP5」を公開後、番組や出演者のファンと思われるユーザーによる「がんばって1位にしよう」といったつぶやきが出現し始めたという。これについて長島氏は「ユーザーが増えればインプレッションも増えるし、『Twitter TV エコー』はどれだけ盛り上がったかを示すものなので、ぜひ参加して盛り上がってほしい」と話した。


 ツイッターと視聴率の関係は?


 そしてやはり一番気になるのは、ツイッターと視聴率の関係だろう。当然視聴率が高ければ、「インプレッションユーザー数」も傾向として多くなる。しかし視聴率が高くなくても、「インプレッションユーザー数」では上位にランクインすることもある。長島氏は「視聴率を否定するわけでは全くない」と念を押す。そのうえで「ビデオリサーチとしては、もともと視聴率だけではなくて、他の“質的”な指標を提供できないかと考えていた」と説明し、「Twitter TV エコー」はやっと出た最初の回答だと話す。「『Twitter TV エコー』は“話題性”を示すものであって、“興味・関心者の総数”ではない。興味・関心者は裏にもっといるはず。視聴率とツイッターの関係はよく聞かれるが、あくまで別物の評価軸として使っていただきたい」と強調した。

 「ビデオリサーチとしては、テレビの文化的価値を高めたい」と長島氏。「これで番組の多様性が広がれば。“視聴率だけじゃないところも見ていきたいですよね”と私たちからも言っていきたい」と話す。また「Twitter TV エコー」は視聴率のような調査データではなく、世の中にあるデータに価値を付けて使いやすくして提供するものだと違いを説明。「テレビ局や広告代理店のみなさんがビッグデータをどう使うか悩まれているなかで、我々もこれまでのノウハウを活かして取り組んでいきたい」と話した。

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