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邦画3社の12年年間興収は累計で前年比115%の990億円、
全体では果たして?

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邦画3社の12年年間興収は累計で前年比115%の990億円、
全体では果たして?

2013年01月18日
 映連(一般社団法人日本映画製作者連盟)は、今月30日に「2012年度全国映画概況」を発表するが、邦画3社(松竹/東宝/東映)の2012年年間興行収入がまとまったので、一足早く予測してみたい。

 まず、ここ数年の年間興行収入は、2011年=1811億9700万円/2010年2207億3700万円/2009年=2060億3500万円/2008年=1948億3600万円といった具合。一昨年の2010年が『アバター』(156億円)など大ヒット作や3D効果で年計記録を樹立している。

 当初、12年度の年間興行成績はほぼ前年(2011年)並みと言われていたが、大半の正月作品が公開される前の昨年12月5日、東宝の千田諭副社長は「12年年間興行収入は1950億以上」とズバリとコメントしたのである。

 その後、東映『ONE PIECE FILM Z』(推定興収70億円)、東宝東和『レ・ミゼラブル』(推定興収40億円以上)が大ヒット。

 昨年暮のある映画賞授賞式の席上、大手映画会社社長が「うちの予測はダメ。これからは東宝さんにまかせたい」となかば冗談まじりに語ったほど、『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版 Q』(推定興収52億円)『ONE PIECE~』の大ヒットアニメ2作品が大きく底上げをしているのである。

 邦画3社の年間興行収入を見てみると、松竹=74億2297万円(前年比76・1%)、東宝=741億3577万円(125・4%)、東映=175億3889万円(104・8%)。東宝が2010年に上げた年間記録(748億6961万円)に迫る成績を上げ、2000年以降継続する東宝の快進撃が12年も続いた。

 3社合計は990億9764万円で前年比115・7%。松竹の一部に洋画が含まれるが、ほぼ邦画で占められ、この他、角川書店、アスミック・エース、日活、ギャガ、ショウゲート、そしてワーナー映画(約60億円が邦画)などが配給しており、邦画の年間興収は1000億円を大きく超える。対して洋画は『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(53億8千万円)『バイオハザードⅤ リトリビューション』(38億1千万円)が興行成績1位・2位といった状況で前年割れは必至だ。

 これまで邦洋の比率は、多少の変動は見られたものの、だいたい5対5の比率で推移していたが、12年は洋画が大きく落ち込み邦画65対洋画35といったシェアとなりそうである。

(取締役会長:指田 洋)

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