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独占取材「SASUKE2011」TBSが誇る世界的人気番組に迫る

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独占取材「SASUKE2011」TBSが誇る世界的人気番組に迫る

2010年12月20日

sasukeメイン.jpg 2010年10月某日、TBS緑山スタジオ。高さ23メートルの巨大なタワーがそびえ立った。その頂にはためく栄光のフラッグを目指し、世界中から集った屈強なアスリートたちが、次々と難関コースに挑戦していく――。

 1997年に第1回大会が行われて以来、今や世界的人気を誇るまでになった、TBSのスポーツエンターテインメント番組「SASUKE」。2011年1月2日には、最新「SASUKE2011」が放送される。「文化通信.com」は、この収録現場を独占取材。これまで、明かされることのなかった「SASUKE」の裏側にマスコミで初めて潜入した。




設営2週間、スタッフ300名、カメラ20台…世界最大級のテレビ番組

建設中.jpg 「SASUKE2011」収録本番の2週間前、番組セットの設営がはじまった。TBS緑山スタジオの巨大屋外スタジオに、11tトラック26台、4tトラック11台が所狭しとばかりに行き交い、次々と巨大な鉄骨が運び込まれる。あちこちに穴が掘られ、水2000トンが注ぎ込まれる。とてもテレビ番組のセットを作っているとは思えない、まるで土木工事の現場に迷い込んだかのようだ。

 さまざまなシミュレーション、テスト、リハーサルも何度も繰り返し、最終的にセットが完成したのは収録前日。遂に全貌を現した“鋼鉄の魔城”。あまりのスケールの大きさに圧倒される。「SASUKE」が“世界最大級”のテレビ番組と称される理由が明らかだ。かつて、欧州のテレビ局が、同規模で「SASUKE」現地版を制作しようと試みたが、あまりのスケールの前に断念したというのもうなずける。

 迎えた本番当日、まだ暗い時間から集まった当日スタッフは、およそ300人。不慮の事態に備え、医師や看護師、ライフセーバーもスタンバイした。投入されたカメラは計20台。クレーン、ハンディ、ありとあらゆる角度から選手をとらえる。もちろん、有力選手には密着カメラがつく。

競技1.jpg 撮影は、1日で終了する。公平公正を期すため、そして選手を極限の状況まで追い込むためだ。この日も、早朝から出場選手100名が続々と緑山スタジオに集まってきた。たとえ有力選手であっても、各ステージの詳細は当日まで明かされない。今回も、前回大会から仕様変更があったが、選手は現場で初めてそれを知らされた。

 安全面に配慮して、不具合がないかどうか、各ステージの最終チェックが何度も繰り返される。選手はウォーミングアップの傍ら、コースを念入りに下見する。どんな有名選手であってもやり直しは許されない、厳正なる一発勝負から生まれるドラマ。それが「SASUKE」一番の醍醐味だ。

 朝10時30分、第1ステージの競技がスタート。応援に駆けつけた選手の家族や仲間たちだけでなく、スタッフや関係者全てが選手の一挙一動を見守った。緑山中が、時に興奮に沸き、時に静まり返った。全競技が終了したのは日付が変わった深夜1時。収録は、15時間にも及んだ。


理解される日本人の精神…世界がミドリヤマに熱視線

アメリカ人選手.jpg 「SASUKE」には、他の国にはない魅力を秘めたコンテンツとして、世界から熱視線が注がれている。評価されているのは、その脅威的なスケール感だけではない。他人を犠牲にするのではなく、ただシンプルに己の限界に挑むという日本人的精神が、世界から尊敬の念を持って受け入れられている。「SASUKE2011」には、アメリカから10選手、台湾から1選手が参戦。他にも各国テレビ局関係者らが視察に訪れ、収録現場には様々な言語が飛び交った。

 既に、「SASUKE」人気は日本だけに留まらないものになっている。アメリカでは、2006年より「Ninjya Warrior(ニンジャ・ウォリアー、以下NW)」として、有力ケーブル局「G4(ジー・フォー)」で放送されており、驚異的な視聴率を叩き出してきた。その人気は、アメリカ人なら誰もが知る「スタートレック」「CSI科学捜査班」と並べて語られるほどだ。特に10~30代の男性層から圧倒的な支持を受けている。彼らにとって、“ミドリヤマ”は聖地、日本人の有名選手はスター的存在だ。

 現在「SASUKE」は、アメリカだけでなく、アジア、欧州、アフリカ、中南米諸国など世界5大陸全142カ国に販売・放送されており、この数は今後まだまだ増える見込みだ。海外への番組販売を手がけるTBSテレビ・メディアビジネス局は「この規模で世界流通している日本の実写テレビ番組は、同じくTBSの『風雲!たけし城』だけ。他にはおそらくありません」と話す。

アメリカ大会.jpg アメリカでは、2010年12月より「NW」の最新シリーズ“American Ninjya Warrior”シーズン2が始まったばかり。現地時間12月8日に放送された初回特番は、世帯視聴率で同年同月比+65%、前4週同時間帯平均比+87%を記録するなど、大好評だったシーズン1を上回る驚異的なスタートを切った。

 アメリカでの新シリーズ放送開始を前に、2010年夏には「NW」をPRするイベントが、カルフォルニア州ベニス・ビーチで開催され、約10万人もの熱狂的なファンが詰め掛けた。イベントは、「SASUKE2011」への出場権をかけたアメリカ予選も兼ね、全米各地から集った強者たちが聖地ミドリヤマ行きを目指し競い合った。

 2011年1月2日放送の「SASUKE2011」に出場するアメリカ人選手10名は、激戦のアメリカ予選をくぐり抜け、晴れて夢の舞台への切符をつかんだ者たち。彼らは興奮気味に話してくれた。「まさか本当にミドリヤマに来られるなんて。本当に嬉しいよ」。


「三代目J Soul Brothers」リーダーも参戦 「SASUKE2011」見どころ

全員ショット.jpg 1997年に「筋肉番付」の特別版としてスタートした“究極のサバイバルゲーム”「SASUKE」。過去25回に延べ2500人が挑戦してきたが、全4ステージを完全制覇したのはわずか3人しかいない。最新「SASUKE2011」で、史上4人目の制覇者が果たして現れるか――。

 今回も選ばれし100名がエントリー。過去に完全制覇を成し遂げた長野誠と漆原裕治は、前人未到2度目の偉業達成に挑む。前回、第25回大会の最終競技者、台湾人リー・エンチをはじめ、過去にファイナルステージまで進出した橋本亘司、奥山義行、高橋賢次、菅野仁志も顔をそろえる。"唯一の皆勤賞"山本慎吾も健在、一度は引退していた"ミスターSASUKE"山田勝己も今回復活する。

 総勢10名で来日したアメリカ勢の活躍にも期待が集まる。前回大会では、ブライアン・オロスコが3rdステージまで進出し、その脅威のパワーを知らしめた。今回は、ブライアンをはじめアメリカ予選を勝ち抜いた選りすぐりのメンバーが、本場「SASUKE」を来襲する。

 タレントたちも負けてはいない。「EXILE」メンバーで「三代目J Soul Brothers」のリーダー・NAOTOをはじめ、佐藤弘道、池谷直樹、八木真澄(サバンナ)ら肉体自慢が集結。彼らが“鋼鉄の魔城”をどこまで攻略できるかにも注目だ。

 「SASUKE」の完全制覇者には200万円の賞金が贈られる。しかし、取材中にそれはまったく話題に上がらなかった。そこには、ただ純粋に頂点を目指す姿があった。だからこそ生まれる感動のドラマ。2011年の正月は是非じっくりと見守ってほしい。放送は、TBS系で1月2日の夜9時~11時39分。



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