トップインタビュー:岡田裕アルゴ・ピクチャーズ(株)代表取締役社長
2006年08月09日
「蒼き狼」、3ヵ月に及ぶ長期モンゴルロケの製作詳報 カメラ5台、スタッフ総動員、「天と地と」遥かに超える
“日本映画史上で最大規模”と岡田裕プロデューサー
「蒼き狼」、3ヵ月に及ぶ長期モンゴルロケの製作詳報カメラ5台、スタッフ総動員、「天と地と」遥かに超える
“日本映画史上で最大規模”と岡田裕プロデューサー
「男たちの大和/YAMATO」で復活を遂げた角川春樹氏が、新たに製作総指揮を務める歴史ロマン超大作「蒼き狼~地果て海尽きるまで~」(澤井信一郎監督)の3ヵ月に及ぶ長期モンゴルロケも約3分の2を消化したが、一時帰国した岡田裕プロデューサーに製作状況を聞いた(7月末)。
作品は、モンゴルの英雄チンギス・ハーンの生涯を反町隆史主演で、製作費30億円という壮大なスケールで描く、モンゴル建国800周年を記念した初の日蒙合作映画。
――製作準備は約6ヵ月という異例のスピードで進められたそうですが、この規模の大作では考えられないことですよね。春樹さんから要請があったのは昨年の12月でしたからね。でも、何とも運命的なものを感じました。それからというもの、今年がモンゴルの建国800 周年ということもあり、製作準備は通常では考えられないスピードで進められ、モンゴルのエンフバヤル大統領、エンフボルド首相ら政府要人との面会により蒙国民2万人の無償エキストラ動員、国を挙げての全面協力を取り付けていきました。本来ならば1年以上かけて準備する作品ですが、春樹さんの“カリスマ性” にモンゴル政府要人も圧倒された様子でした。
――スタッフも角川春樹復帰第2弾ということでトップレベルが集結したそうですが、脚本はいつ仕上がったのですか。中島丈博と丸山昇一による脚本はクランクイン直前の5月中旬に完成という次第。スタッフ約150人の2班体制で、6月にインしました。シネマスコープでカメラ5台をフル回転し、助監督は『男たちの大和』のアクション監督が務めています。フィルムは、モンゴルの大平原の光の加減を考慮してイーストマンカラーを使用。素晴らしい映像が上がってきています。
――既に各メディアで伝えられた通り、先頃モンゴルの大平原で撮影された、2万人の現地エキストラを動員したハーンの戴冠式のシーンは、CG映像にはない迫力だったようですね。このシーンのために、報道陣と出資者を乗せるジャンボ旅客機をチャーターしました。CG映像では表現できない、映画ならではのリアルな迫力を実際に感じてもらえたと思います。